ソフトバンク、ブロックチェーンに関する通信事業者向けコンソーシアムを発足

ソフトバンク、米国Sprint Corporation、台湾Far EasTone Telecommunications Co., Ltd.と、ブロックチェーン技術開発企業である米TBCASoft, Inc.は、新しいブロックチェーン・コンソーシアム「Carrier Blockchain Study Group」を発足した。

ソフトバンクとスプリント、TBCASoftの3社は2017年3月、通信事業者向けブロックチェーン技術の共同開発における協力を目指すことに合意し、TBCASoftのブロックチェーンプラットフォームと通信事業者のシステムを接続する実験に取り組んできた。

今回、新たにファーイーストンが加わったことを機に、この連携を次世代のキャリア間ブロックチェーンプラットフォームとエコシステムの構築を目指すコンソーシアムに発展させた。CBSGでは、安全な清算や決済、個人認証、IoT(モノのインターネット)端末向けアプリケーションなどの様々なサービスをユーザー向けに提供するプラットフォームの構築を目指して研究開発を推進する。

また3社は、通信事業者のシステムと接続可能なTBCASoftのブロックチェーン技術を使ったキャリア間ブロックチェーン決済システム上で、通信事業者間のトップアップやモバイルウォレット連携、国際送金、IoTを使った決済の実験に成功した。TBCASoftの技術によって、24時間365日低コストで稼動し、高い安全性と汎用性を兼ね備えたグローバル・ブロックチェーン・プラットフォーム・システムを構築したという。

このプロジェクトでは、通信事業者の通信バックエンドシステム同士を接続し、通信事業者間のトランザクションの遅延またはエラーをなくすことを可能にする。既存のビジネスオペレーションを向上するだけでなく、通信事業者に様々なビジネスチャンスを生み出すことを可能にするという。

今後CBSGは、他の通信事業者に参加を呼びかけるとともに、キャリア間ブロックチェーンプラットフォームの要件を定義する。また、参加メンバーが技術やビジネス、各国の規制当局の法令や規制に関する課題を解決するためのワーキンググループとしても活動する予定。