ISID、農業IoTサービスの構築に向けてベジタリアに出資

電通国際情報サービスは、農業IoT事業を展開するベジタリアが行う第三者割当増資を引き受け、同社株式を取得した。出資金額は、4億9,997万5,000円。農業IoTプラットフォームの構築や生育環境のデータ活用による農機メーカー向けビジネス開発に取り組む。

ベジタリアは、最新の植物科学とテクノロジー(Vegetation Science&Technology)を駆使した農業向けソリューションを提供するベンチャー企業。圃場(ほじょう)の環境情報や作物の生育状況を常時モニタリングできるIoTセンサー「フィールドサーバ」や、水田センサー「パディウォッチ」、地図情報をベースに圃場管理や農作業を記録するクラウド型営農管理システム「アグリノート」など、先進的な農業IoTソリューションを提供している。

また、植物医科学のスペシャリストである植物医師を擁して、その知見を生かした日本で初めての民間サービス「ベジタリア植物病院」を開設し、センサーデータを活用しながら,生産者をサポートする活動を始めている。さらに、内閣府が推進する「戦略的イノベーション創造プログラム(次世代農林水産業創造技術)」や農林水産省が進める「革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)」への参画など、日本における農業ICT活用のパイオニアとして農業分野のイノベーション創出をリードしているとISIDは説明する。

ISIDは、中期経営計画の基本方針の一つに「新たなビジネス領域の開拓」を掲げ、中でも戦略領域である「IoT/ビッグデータ」分野において、ソリューションやサービスの開発を進めている。農業分野では、宮崎県綾町と共同でブロックチェーン技術を活用して有機農産品の品質を保証する実証実験を実施している。

今後、ISIDはこれらの経験を通して得られた技術やノウハウに、ベジタリアが保有する農業IoT分野における最先端のセンサー技術や革新的なサービスを組み合わせて、農業IoTプラットフォームの構築や生育環境などのデータ活用による農機メーカー向けビジネス開発に取り組み、日本の農業の生産性向上、競争力強化に貢献していきたい考え。