IoT向け無線通信規格「LoRaWAN AS923」認証試験サービスを開始

東陽テクニカは、「LoRaWAN AS923 向け認証試験サービス」を開始した。無線通信デバイスの認証試験ラボである、スペインのDEKRA Testing and Certification, S.A.U.が共同で運営する「東陽テクニカ/DEKRA 日本ラボ」が追加公式認定を受けて実施する。

日本初のLoRa Alliance公式認定ラボである東陽テクニカ/DEKRA 日本ラボは、新たにLoRa Alliance の公式認定を受け、「LoRaWAN AS923向け認証試験サービス」を提供する。試験では、LoRaWAN 認証を受けたい被試験デバイス(DUT)と認定ゲートウェイ、DEKRAが独自開発したLoRaWAN専用試験ツール「TACS4 LPWAN Tool」を使用する。

AS923 認証プログラムは、ヨーロッパ向け認証プログラムをベースに、日本を含むアジア10カ国向けに周波数などを変更したもので、このプログラムの策定には東陽テクニカ/DEKRAの日本ラボメンバーも積極的に参加している。東陽テクニカによると、AS923認証プログラムについても質の高いサービスを提供できるという。

さらに、無線通信機能が搭載されたデバイスを使用・販売するためには、各国の電波法規を満たし当局の型式認証を取得する必要がある。LoRaWAN対応デバイスも無線通信を利用しているため、これらの型式認証を必ず取得しなければならない。東陽テクニカは、型式認証の取得代行を行う国際型式認証サービスもLoRaWAN認証全地域を含む世界200以上の国と地域に対して提供している。

東陽テクニカ/DEKRA 日本ラボでは、「LoRaWAN認証試験サービス」と「国際型式認証サービス」を合わせて一括提供し、無線通信デバイスの開発工数の削減、市場投入までの時間の最短化、コストの最小化に貢献すると説明する。

LoRaWANは現在急成長を遂げるIoT(モノのインターネット)規格の一つ。IoTデバイスに適した「LPWA」と呼ばれる低電力で広範囲をカバーする無線通信技術を採用し、欧米や韓国を中心に普及が進んでいる。日本国内においても、LoRaWANを採用したデバイスの実証実験が各地域で実施されている。