未来の建設現場がもう間近に

昨今、国内の建設業界では高齢化等による深刻な人手不足が課題となっている。そこで情報通信技術(ICT)やドローンを用いた改善による、生産性の向上や労働力不足の解消に期待が寄せられている。

国土交通省では、建設現場の生産性向上を目標に、調査・測量から設計、施工、検査、維持管理・更新までの全プロセスにてICTを活用する「i-Construction」を推進。ICT土木を導入し、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」、3次元データを活用するなどして、建設プロセス全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場をめざすという。

コマツと、オリックス・レンテックは、ドローン事業で提携し、「3次元測量業務支援サービス」開始を発表。建設現場のあらゆる情報をICTでつなぎ、安全で生産性の高い"未来の現場"を実現する「スマートコンストラクション」と、計測器のレンタルサービスで培ってきた資産管理ノウハウを生かし、「ドローンの機体販売・レンタルサービス」とを各事業にしている両社は今回、ドローンなどの測量機器のレンタルサービスと、計測データの利活用に必要なソフトウエア機能一式をパッケージにして提供する。

オリックス・レンテックは、ドローンやGNSSローバー(全地球衛星測位システムを搭載した受信機)などの測量機器を今月よりコマツに提供。コマツは、計測データの点群自動作成処理などの3次元データを作成する、3次元測量業務支援アプリ「UNISURVEY」と測量機器をセットにして、10月よりお客へ提供する。UNISURVEYは7月発表の「LANDLOG」で運用される第1号アプリケーションとなる。

同パッケージサービスにより、測量会社のドローン導入に伴うイニシャルコスト軽減や時間・労力・システム投資の負担軽減、ソフトウエアの陳腐化リスク低減を図り、3次元測量業務を支援する。両社は、魅力ある新しい現場の実現に貢献する構えだ。