古い工作機械もIoT監視

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」、生産現場などでは多数のセンサを敷設することで実現される。発信源の数は多いがそれぞれのデータ量は少ない、パケット通信を想定した低廉な回線が出そろうことにより、来年にはIoTの利活用が本格化と予測されている。

生産現場のIoTにて課題は回線だけでない。工作機械等の改修や一新は負担が大きく、新たな仕組みを運用できる人材の不足も頭の痛い問題だ。また、センサを付けた設備の稼働監視を現場で行うようでは、IoT導入の効果は十分得られない。

そこで、(株)ゼネテックは、さまざまな業種業態で導入事例が豊富な同社のIoTプラットフォーム「Surve-i」をベースに、モニタリングサービス「GC遠隔稼働監視ソリューション」の提供をきょうから始めると発表。工場内の各工作機器の「電源」、「運転状況(稼働/停止/運転モード)」およびアラート有無などの情報を取得し、「Surve-i Monitor」上で可視化し、遠隔からの稼働監視を実現するという。

同ソリューションは、工作機器からの情報取得に際して、(株)シムトップス提供の――古い設備でも改造レス・工事レスを実現するカレントトランスCTセンサを利用した稼働情報収集デバイス――「MCW-NX8-001」を使用。MCWがNC工作機械等の稼働信号配線より直流または交流回路のON/OFF信号を取得し、ゼネテックのクラウドサーバへ随時通知を行う。

ソリューション基盤の「Surve-i」は、IoTに必要なデバイス、ネットワーク、サーバ、アプリケーションを一元的に提供し、エンドツーエンドでのシステムサポートをコンセプトに、クラウドサーバとモバイル回線の活用によって、IoTをスモールスタートできる設計を実現する。そしてソリューション自体は、オプションとして、オフィスや工場内の電力監視や業務施設の環境管理サービスも提供とのことだ。