物流システムのシェアリングシステムを立ち上げ――プロロジス

物流不動産の所有・運営・開発を手掛けるプロロジスは、物流スペースマッチングのスタートアップ企業であるsoucoと、物流スペースのシェアリングシステム立ち上げに取り組んでいることを発表した。

soucoは、物流施設・倉庫の空きスペースを抱える企業と、スペースを必要とする企業のマッチングサービスを行うスタートアップ企業。業界各社が空きスペースの情報を登録・検索可能なインターネット上のプラットフォーム構築に取り組んでいる。

プロロジスは、マッチングの仕組みは物流業界全体の発展につながると考え、支援を決定した。物流施設の賃貸方式やスキーム、3PL企業の抱える課題やニーズなど、物流不動産のパイオニアとして蓄積した知見を還元することで、soucoのビジネスモデル構築を支援する。

soucoは2017年7月25日から、最小50坪、1カ月単位での賃貸借をマッチングするWebサイトをプレオープンした。まずは、プロロジスの空きスペースを掲載し、試験的にマッチング業務を開始する。

同年8月下旬からは同サイトの一般公開を予定しており、一般公開に向けてプロロジスとsoucoは、物流不動産各社や3PL各社にも空きスペースの登録を呼び掛け、掲載情報の充実化を図る。

物流施設を利用する3PL企業や物流事業者にとって、閑散期における余剰スペースの転貸先確保や、繁忙期に短期で賃借できるスペースの確保が課題の一つ。しかし、効率性の高い先進的物流施設は、千坪・年単位で賃貸借されることが多く、余剰スペースの転貸や短期の賃貸借については、3PL企業同士の情報交換に頼らざるを得ないケースがほとんどだった。

プロロジスはこれまでにも、カスタマーサポートの一環としてこのようなマッチングニーズに対応していたが、提供できるのはプロロジスが知り得る情報に限られていた。

このような業界の共通課題に対し、プロロジスは、各社の垣根を越えたスペースシェアリングが業界全体のメリットにつながるとして、かねてより実現方法を模索しており、米国本社でも既に同様の取り組みを始めている。

今回の協業により、日本でも共通プラットフォームづくりを推進し、広く参加を促すことで、3PL各社の課題解決をサポートしたいと考え。