富士登山道、IoTでいっそう見える化

霊峰富士、いにしえから日本を象徴する名山であり、いまや世界遺産として海外からの関心も高い。麓の静岡県御殿場市では、観光交流課が、毎年多くの人々が訪れる富士の登下山者数を把握することは安全性と利便性を推進していくうえで重要だという。

そこで、KDDI株式会社と御殿場市は、本日より、富士山における安心で快適な登山のサポートなどを目的に、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」を活用して登下山者数を「見える化」。登下山者とハイキング客の実態を把握するための実証実験を始める。

今回の実験では、御殿場口登下山道ならびに御殿場口のハイキングコースに設置したIoTセンサーを用いて、通過した人数をKDDIの専用ウェブサイトで確認できる取り組みを実施する。 御殿場市では、これまでも、人数カウンターを登下山道に設置し、登下山者数の把握をするなどの取り組みを行ってきたが、このたびIoTセンサーの導入によって、より高い頻度でカウントができ、遠隔でのデータ確認が可能になり、利便性の向上と確認作業の効率化が図れるという。

観光交流課は、「登山口だけでなく、登山道付近にあるハイキングコースの人数も把握することで、富士山における更なる利便性の向上について検討していきたいと思う。また、どのコースにどれくらい需要があるのか把握することで、今後の整備計画やツアー造成にも役立つ――」と期待を寄せる。

富士山において7月より、KDDIは、山頂で4G LTEのエリア化を行っているほか、グループ会社のワイヤ・アンド・ワイヤレスが、Free Wi-Fiサービス「富士山 Wi-Fi」を今年も提供していて、山での快適な通信環境の整備に取り組んでいる。
KDDIと御殿場市は、これからも富士山における安心で快適な登山をサポートしていくとのことだ。