カタカナ英語でもOK? AI活用の英語学習で共同実験
音声認識技術をはじめとした「音声・言語メディア技術」による、話した英語を文字にする試みが進められている。しかし、「日本人英語」とも称される日本人の話す英語はネイティブスピーカーとは異なる特有の発音が多いため、その音声認識では非常に高度な技術が求められている。
そんな中、NTTは同社のAI(人工知能)技術「corevo」からなる音声認識エンジンをベースに、イーオンの協力によって日本人英語に特化した音声認識技術を開発してきた。また、東京大学とNTTは、新たな音声・言語メディア処理技術の共同研究に取り組んできた。
今回の共同実験では、NTTの日本人英語音声認識技術、東京大学とNTTによる新たな音声・言語メディア処理技術の共同研究の成果と、イーオンの英語語学教育に関するノウハウやリソースなどを組み合わせる。
まず、NTTとイーオンの2社が日本人英語音声認識技術を用いた新たな学習方法として、2つの実験的サービス「Speakingトレーニング」「インタラクティブ英会話」を提供。実際にイーオン通学している生徒に体験してもらう。
Speakingトレーニングでは、語学試験などの対面で行われる問いに対して、自由文で回答する形式の設問を想定し、話した回答の内容を文字にして評価する。
インタラクティブ英会話は、海外でのレストランなど英語を使う必要のあるシチュエーションをVR(仮想現実)環境で再現し、話した回答の内容によってシナリオが変わるコンテンツだ。
東京大学とNTTの2者は、共同研究を実施している学習者支援フィードバック技術について、語学教育の観点から検証する。
NTT、イーオン、東京大学は、共同実験の取り組みを通して、英語語学教育におけるIT技術と教育理論を組み合わせた学習効果の高い学習方法の開発・検証を進める。社会のグローバル化に対応する次世代の英語語学教育への貢献を目指すという。