エンタープライズ・モバイル管理市場、2016年度は21.2%増――ITR発表

ITコンサルティング・調査会社であるITRは、国内のエンタープライズ・モバイル管理市場の規模推移と予測を発表した。2016年度の売上金額は117億円、前年度比21.2%増と大幅に伸びた。2017年度も同17.7%増と引き続き市場の高い成長を予測する。

エンタープライズ・モバイル管理とは、従業員が業務で使用するスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末、端末に搭載されているアプリケーション、コンテンツなどを一元管理する製品やサービスを指す。

同市場が大幅な伸びを示したことについて、ITRは「今まで特定の部門で利用されていたエンタープライズ・モバイル管理製品/サービスが、全社規模での利用へと範囲を拡大していることが背景にある」と説明する。

また、政府主導で進められている「働き方改革」により、テレワークや在宅勤務制度を導入する企業が増えていることも市場の拡大を後押ししているという。

働き方改革とは、政府が掲げる「ニッポン一億総活躍プラン」実現のための最重要課題として位置付けられている。具体的には、非正規労働者の待遇改善やワークライフバランス(仕事と家庭の両立)を目指した長時間労働の是正などを課題に挙げている。

エンタープライズ・モバイル管理市場はモバイルデバイスの出荷台数の減速に伴い、やや陰りが見え始めているものの、中長期的に安定した伸びが見込まれる。ITRは2016~2021年度におけるCAGR(年平均成長率)を9.9%と予測する。

また、エンタープライズ・モバイル管理市場をパッケージとSaaS(Software as a Service)の提供形態別で比較すると、2016年度はパッケージ市場が前年度比8.5%増に対し、SaaS市場はそれを上回る同23.2%の伸びを示した。ITRでは、今後もSaaSを中心に導入が進むものと予想する。

今回の発表は、エンタープライズ・モバイル管理市場の全3分野を対象に国内23ベンダーへの調査結果に基づいている。