新たなステレオ画像センサーとミリ波レーダーで安全確保

近ごろ自動車業界において、安全および運転補助関連の技術進化が著しい。 それらは近未来の自動運転テクノロジーにつながっていて、きっとあらゆる走行場面で活かされるはずだ。

欧州でフォーミュラEへの参戦や次世代車両に関する規制等の議論が喧しい。きょう日本では、株式会社デンソーが、新型のステレオ画像センサーおよびミリ波レーダーを開発したことを発表した。障害物検知や白線認識など安全性能の向上に貢献するという、今回開発した安全製品は、今秋以降に発売されるトヨタ自動車のレクサス新型「LS」に搭載される。

新型のステレオ画像センサーは、デンスステレオマッチング技術と呼ばれる3D(3次元)による画像処理技術を用いることで、歩行者や車両、ガードレールなど、形状が異なる様々な障害物の検出に加えて、走行可能な路面(フリースペース)の検出ができる。これにより緊急時の自動ブレーキに加えて、操舵制御による障害物回避の実現に貢献。またカメラの高性能化により、夜間の歩行者認識を可能にした。

一方ミリ波レーダーは、歩行者検知性能の向上と小型化の両立を実現――。電波の照射回数を増やすことで検知感度を向上させ、特に、車両前方を横切る歩行者の検知性能の向上に寄与している。レーダーの照射角度を拡大することで、これまで必要とされていた照射角度調整のためのメカ機構をなくし、従来品よりも体積を約6割減らして、搭載性を向上させたという。

交通事故のない社会の実現を目指し、これまで技術・製品開発に取り組んできたデンソーは、これからも今まで培ってきた技術を活用し、ドライバー、歩行者をはじめとする、世界中のすべての人にとって安心で安全なクルマ社会の実現に取り組んでいくとした。