オールフラッシュアレイが86%増

IT(情報技術)基盤の主要素の一つ、ストレージアレイ/システムは大量データを格納・保管し共有する資源となる。ほかに、サーバおよびIT基盤全体の性能を左右する性質を持っているため、用途別に磁気テープや光/磁気ディスク、ソリッドステートドライブで構成するのが一般的だ。

企業・団体向けのストレージでは、バックアップやオフライン、ニアライン処理に磁気テープや光ディスクを使い、オンラインアプリケーションおよびサーバの仮想記憶域といったプライマリー用途には、磁気ディスクドライブ(HDD)や半導体フラッシュメモリドライブ(SSD)を数10TB~数PB分搭載して性能、機能性および可用性を高めたアレイ構成にする。IPネットワークに直接続するストレージシステムもある。

エンタープライズストレージシステムについて、IT専門調査会社 IDC Japanはきょう、今年第1四半期の国内市況を発表。推定支出額は493億4,800万円で前年同期比6.8%減だったとした。セグメント別では、メインフレーム向けが約71億円で前年同期比10.6%減、オープンシステム向けが約422億円で同6.2%減となっている。
一方、オールフラッシュアレイ(AFA)は約67億円で同86.0%増。支出額全体に占めるAFAの比率は13.5%に上昇した。

売上トップは富士通(シェア25.1%)。以下、日立製作所(17.9%)、Dell EMC(10.8%)、ネットアップ(8.4%)、NEC(8.2%)の順だ。

従来型ストレージと同等の機能を備えた中高位AFAが増えたため、プライマリーストレージ市場におけるAFAへのシフトが加速している、とエンタープライズインフラストラクチャ/PCs グループディレクターの森山 正秋氏が分析する。詳細は、「国内エンタープライズストレージシステム市場 2017年第1四半期の分析」(J17081302)にて確かめられる。