建設現場のIoT、さらに進化しオープンに

少子高齢化が人手不足に拍車を掛ける。それは日本の産業界全体の課題であり、各企業は業務プロセスのデジタル化や、あらゆるモノをネットにつなげる「IoT」の促進に取り組んでいる。

今後10年間で約110万人、技能労働者の3分の1が高齢化等により離職するだろう建設業界では、建設生産プロセスに様々な専門工事会社が携わり、各種データをそれぞれが管理していて、同プロセス全体の一元管理も、データの有機的活用もされていないのが現状だという。

コマツ、株式会社NTTドコモ、SAPジャパン株式会社、株式会社オプティムは、建設業務における生産プロセスに関与する土・機械・材料などをつなぐ新プラットフォーム「LANDLOG(ランドログ)」を共同で企画・運用し、今年10月の提供開始をめざすときょう発表した。

建設現場向けの「スマートコンストラクション」で運用しているプラットフォーム、「KomConnect」は建設機械による施工プロセスを中心に構築されていて、施工現場毎の情報を収集し蓄積、解析する機能をもつ層と、蓄積データを活用して生産性向上及び現場の安全に寄与するアプリケーションを提供する機能をもつ層とで構成されている。このうち情報の収集・蓄積・解析層を発展的に委譲していく、ランドログにより、施工会社などの要望に応じて様々なアプリケーションプロバイダーにデータを提供する。

地形の3次元測量、LTE・LPWA・5GとIoTソリューション、SAP Leonardo、人工知能(AI)・Cloud IoT OSなど――各社がそれぞれ独自の強み、技術やノウハウを持ち寄って企画・運用するランドログは、建設生産プロセス全体を包含するプラットフォームとの位置づけであり、今後、コマツは、ソリューションアプリケーションを提供するプロバイダーの1社として、建設現場の課題解決に集中して取り組む構えだ。