東京メトロ、AR技術を活用したiPad専用教育アプリを開発

東京地下鉄株式会社(以下、東京メトロ)は2017年7月、土木構造物の検査業務用iPad専用アプリを拡張した教育用アプリケーションを開発し、2017年5月から使用していると発表した。AR(拡張現実)技術を活用し、実際の検査業務と同じ手法・手順での模擬体験を可能にする。

東京メトロでは、2015年4月からトンネル検査へのiPadと検査専用アプリケーションを導入し、検査の効率化や紙の削減などを図っている。同社によると、検査は終電後から始発前までのわずかな時間で実施しており、効率的に作業することが重要だという。

このアプリケーションでは、ひび割れや漏水の発生位置、状態などについてiPadの特徴を生かし、画面をタップすることで簡単に入力可能。また、検査結果をiPadからデータベースに直接転送でき、データベースへの入力・整理に要する時間の大幅な削減していると説明する。

今回発表した教育用アプリケーションは、東京都江東区新木場にある総合研修訓練センター内の模擬トンネルや模擬橋りょう、高架橋において、iPadアプリケーションの画面上に実際のトンネルや橋りょう・高架橋に存在する変状を再現。実際の検査業務と同じ手法・手順で維持管理技能の模擬体験が可能となり、研修生の理解度向上や安全かつ時間的制約を受けない研修の実施につなげている。

■AR(拡張現実)を用いたアプリケーション 新入社員研修状況/総合研修訓練センター 模擬トンネル(左)、模擬高架橋(右)
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従来の教育方法は、列車運行時間や狭隘(きょうあい)なトンネルなど安全上・時間的制約の理由から現場へ赴いての研修が困難だったため、テキストや写真での研修が中心になっていた。教育用アプリケーションを活用すると、実際の検査の方法・手順を模擬体験できる。また、実際の変状を仮想的に確認することで理解度が高まり、時間の制約にとらわれず安全に教育が行えるなどの効果が得られたという。

アプリケーションの開発に当たっては、模擬橋りょう・高架橋にはARマーカーを設置。模擬トンネルは壁面自体をマーカーとして認識する技術を開発・活用しているため、一般的に必要となるARマーカーの貼付けや取替えが不要。この技術は、設備の制約などによりARマーカーの貼付けが困難であり映し出す対象が広範囲な環境における拡張現実の利用を促進することにつながるという。

AR(拡張現実)技術を活用した土木構造物の維持管理教育用アプリの使用を開始しました

カテゴリー: 情報通信 , ロジスティクス   

大島 純一郎

大島 純一郎Author

証券系システムエンジニアやIT系資格対策問題集の編集、IT系Webメディアの編集記者などの経歴を生かして、企業向けIT関連の記事制作に携わる。専門は、IT、金融、医療分野。医療情報システムの企画/構築、運用に関する知識を有する専門者としての資格、医療情報技師、情報セキュリティアドミニストレータの保有者。

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