ツール・ド・フランスにマシンラーニングを導入、ディメンションデータ

株式会社ディメンションデータジャパン(以下、ディメンションデータジャパン)は、ツール・ド・フランスを運営するアモリ・スポル・オルガニザシオン(A.S.O)と、ツール・ド・フランスの公式テクニカルスポンサーであるディメンションデータが、2017年のツール・ド・フランスでマシンラーニング(機械学習)を導入することを発表した。

A.S.Oと共同で開発したディメンションデータのデータ分析プラットフォームに、マシンラーニングとレース中のデータ、過去のレースデータを組み合わせた複雑なアルゴリズムを組み込んだ。レース進行につれて、サイクリングファンへより深い洞察を提供することを可能にした。さらに選手のプロファイルから、どのような環境と状況であれば、その選手が最高のパフォーマンスを発揮するかを把握することができる。また、新たな試みとして、さまざまなレースシナリオの可能性を探る予兆分析テクノロジーも活用。レースのあるステージで先頭集団が、その集団から前に抜け出す選手をとらえることができるか、というような予測もできるという。

ライブトラッキングとデータ分析ソリューションの核となるのは、選手それぞれのバイクのサドルの下に装着するGPS応答器。これらの応答器から集められたデータを、コースの傾斜や天気概況などの外部データと組み合わせて、それぞれの選手の実際のスピードや位置、選手間の距離、レース内でのグループ構成などの情報を提供する。

2017年のレースでは、21のツアーステージ中、30億個を超えるデータポイントを生成・分析する。ディメンションデータジャパンによると、2016年の1億2800万個からデータポイント数を大幅に増加しているという。

今回は、すべてクラウドベースの仮想化された拡張性あるデータセンターを採用。より少ない人員でのマシンラーニングの実行が可能となった。ディメンションデータのテクニカルチームは、最新鋭のデジタル仮想ワークプレースを装備したハイパーコネクトモバイルコラボレーションハブを通じて、4つの大陸で協業するという。

レースは、7月1日にデュッセルドルフからスタート、7月23日にパリのシャンゼリゼ通りでゴールする。

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