銀行は、金融サービス業の中核として、高い公共性を有し、広く経済・社会に貢献していくという重大な責任を負っている。
各種法令やルールを厳格に遵守する等、コンプライアンスの確立は、銀行の健全性を確保するうえで非常に大切な課題である。
全国銀行協会サイトでは、コンプライアンスの推進と題して上述のように謳われている。銀行のみならず、法令遵守はすべての金融機関にとって大変重要な課題であり、各金融機関は、金融行政方針におけるフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)の実現に取り組んでいる。
そこで、人工知能(AI)を駆使したビッグデータ解析事業を手がける株式会社FRONTEOと、音声認識を活用したプロダクト・ソリューション販売、音声認識UI/UXサービス事業を展開する株式会社アドバンスト・メディアは、金融機関向けに、法令遵守等のPoC(概念実証)をワンストップで行える「通話記録コンプライアンスチェックPoCサービス」の提供を開始する。
膨大な通話記録の中から金融商品取引法など法令に抵触する恐れのある不適切な対応を検出し、顧客不利益やトラブルを防ぐシステムの有効性を確実に検証できるという。
通話記録コンプライアンスチェックPoCサービスは、音声認識エンジンAmiVoiceとAI「KIBIT」とで構成され、金融機関固有の言葉のチューニング等を施した仕組みをユーザーシステム環境内に築き、使い方レクチャーを行い、通話録音音声を実環境でテキスト変換。コンプライアンスに抵触するような顧客とのやりとり、企業方針や営業方針、規則から逸脱している可能性のある取引などを解析・学習し、スコア付けによって検知精度を検証する。結果に応じて、捉えるべき観点や重み付けの変更等のチューニングを実施可能である。
同サービスは今週金曜日まで、東京ビッグサイトにて開催の「AI・人工知能 EXPO」で確認できる。