タカラトミー、3Dプリンティング技術を活用してトミカの試作量産を短期間で実現

3Dプリンティングの世界的大手企業であるStratasys(以下、ストラタシス)の日本法人である株式会社ストラタシス・ジャパン(以下、ストラタシス・ジャパン)は、株式会社タカラトミー(以下、タカラトミー)の代表的製品である「トミカ」100台の短期間での試作量産を実現したと発表した。

今回、タカラトミーは、3Dプリンティングソリューション企業であるストラタシス、ストラタシスのPolyJetマルチマテリアル技術による高機能マテリアルデジタルABSで作成された3Dプリント樹脂型「デジタルモールド」の開発に取り組むソリューションパートナーであるスワニー、中辻金型工業、キャステムと連携。5社は、日本製造業活性化計画(JMRP)から提供されたメカニカルデザイナー大河原邦夫氏監修の「iXine Barid」のデザインを採用し、トミカの開発製造における新たな技術開発を研究すべくプロジェクトに取り組んできた。

同プロジェクトは、異なるものづくり技術を保有する複数社と日本国内メーカーが連携し、革新的な製品を実現するというもの。第2弾となる今回のプロジェクトでは、ストラタシスのマルチマテリアル技術による高機能マテリアルデジタルABSで作成された3Dプリント樹脂型「デジタルモールド」を活用している。

タカラトミーは、デジタルモールドアプリケーションの長所として、量産品と同じ材料でプロトタイプが作れるという点を挙げている。また、プラスチックだけではなく、金属パーツも作成できることから製品の仕上がりや品質検査なども、量産の金型を作成する前に事前確認できると説明する。

iXine Baridの3Dデザインは一般的なトミカ製品よりもさらに複雑なデザインでありパーツ点数も多い。しかし、今回のプロジェクトでは、量産試作におけるコストと期間の両方を大幅に削減することに成功したという。具体的には、従来は数台の試作機を作製するのに9カ月を要していたが、3週間で100台の試作機を量産できた。 

今回、ストラタシス・ジャパンは短期間での試作量産を実現したことを紹介するため、プロジェクト紹介動画を公開している。以下のURLから閲覧できる。
https://www.youtube.com/watch?v=sfwj2eK8-ZI