AI分析でOne-to-Oneマーケティングの精度、大幅向上!

製品およびサービスの日用品化が進む昨今、企業はメルマガやポイントサービスなど、客を楽しませ固定客化する工夫を凝らしている。

顧客にリピート購買を促すことで、長期的かつ継続的に安定した売上とその拡大をめざしている。

そうした会員制サービスの導入が広がる一方で、各種施策が担当者の経験やノウハウに依存していて、CRM(顧客管理システム)などに蓄積されたデータがうまく活用されていないといった課題が出てきているという。

株式会社日立ソリューションズは、金融や公共、産業、エンターテインメントなど、幅広い業界向けに長年CRMを開発し提供してきた、その技術と知見を盛り込んだ「会員活性化支援AIソリューション」を、来月3日から販売開始する。このソリューション、開発時検証では有料会員化について87%の正解率で予測していて、3月から三井不動産商業マネジメント(株)運営の商業施設で行った実証実験では、会員活性化施策において従来手法を大きく上回る精度でターゲットの抽出に成功した。

同ソリューションは、CRMに保管されている会員の属性や行動データの相関関係を、ディープラーニング(深層学習)技術を活用した人工知能(AI)で分析し、個々の会員ごとに、有料会員化やプレミアム会員化、イベント来場などの予測をスコア化して行う。ほかに、ターゲット層に対する効果的なマーケティング施策も合わせてレコメンドする。

メルマガやポイントサービス等のファンビジネス向けマーケティングに必要な機能をトータルに提供するクラウドサービス「Fan-Life Platform」と標準連携し、今秋には国内市場シェアNo.1(富士キメラ総研調べ)のポイント管理ソリューション「PointInfinity」との連携も計画していて、セールスフォース・ドットコム社のクラウドCRMアプリケーション、マイクロソフト社のMicrosoft Dynamics 365とも連携が予定されている。

さまざまなCRMとの連携やクラウド対応、迅速なシステム導入、マーケティングノウハウの提供によって、デジタルマーケティングを一層かつ幅広く支援する。今回発表のソリューションでは、会員クラスのダウングレードの予測により、企業は、事前に的確な施策を行い、会員の満足度の維持および向上を図ることができまる。また、定期的に予測結果を更新して専用サイトでレポートする、その形式や頻度をユーザごとに対応できる。

ユーザー企業は、販促施策の対象を的確に絞り込むことにより、One-to-Oneマーケティングの精度が向上し、売上向上や販促活動コストの最適化が可能になるという。

日立ソリューションズは、同ソリューションを中核に、流通・小売業や、通信業、製造業向けのデジタルソリューションの提供を強化し、2020年度までにデジタルマーケティング関連で累計100億円の売上を目標にしている。