駐車場やレンタカー等の経費精算も自動で

近ごろ経費の精算手続きが楽になった。記憶とメモを頼りに表計算ソフトを使ってデータを打ち込み、領収書を別紙にせっせと糊付けせずとも、クラウド型のシステムが、たとえば出張ならば事前にデータを自動入力している。領収書はスマホのカメラで撮影すれば済む。

けれど出張先でレンタカーを利用したときはどうだろうか。コインパーキングを使っても自動で経費精算ができるのだろうか。業務効率の改善だとか働き方改革だとか言っても情報技術(IT)システムにできることには限度がある。支出を管理監督する側にしてみれば、クルマ利用に関わるそれらは公私混同したり、不正支出したりしていても、検知しにくい項目でもある。が、両者の不満も嘆きも恐れも、これで解消されるだろう。

「快適なクルマ社会の実現」に向けて、交通インフラサービスの構築を推進しているパーク24株式会社と、企業向け業務SaaSベンダーとして世界第2位の規模である米国Concur Technologiesの日本法人、株式会社コンカーは、駐車場サービスおよびカーシェアリング、レンタカーサービスの利用料金の経費精算自動化を目的に、サービス提携することを発表した。

全国47都道府県16,468件(546,192台分)の時間貸駐車場「タイムズ」。2009年に開始したレンタカーサービス「タイムズカーレンタル」、現在全国9,458カ所で18,524台のカーシェアリングサービスを展開している「タイムズカープラス」を合せた拠点数は約9,900カ所、車両数は約46,300台の規模にのぼる。パーク24では、空きスペースを有効活用したい人とクルマを駐めたいドライバーをマッチングする会員制駐車場サービス「B-Times」を昨年開始し、サービスネットワークの拡大に取り組んでいるという。
法人顧客も多く、キャッシュレス決済が可能な法人専用カード「タイムズビジネスカード」を発行するなど、サービスの拡充も進めている。

今回の提携により、法人顧客のドライバーがタイムズ駐車場、タイムズカープラス、タイムズカーレンタルおよびB-Timesを利用した際、利用の明細データが「Concur Expense」に自動で登録され、ドライバーはその情報をもとに経費申請ができる。経費入力の省力化、ひいては従業員全体の生産性向上による働き方改革の支援につながる。データ改ざんの恐れもなく、ガバナンスの強化が可能になるとのことだ。