ロボティック手術プラットフォーム、日本初のJCI認定大学病院へ

車や半導体などの生産効率を上げる産業用、会話や翻訳や案内をするヒト型、荷役や運搬をする自走型に、介護などをサポートする装着型と、ロボット工学(ロボティクス)の進展とともに、形は違えどいずれも人の役に立つ○○ボットが次々と実用化され、さらに新たな○○ボットが生み出されようとしている。

2017年6月19日

医療分野においても、ロボット工学はその存在感を強めている。
自分の手のようにロボットアームを遠隔操作し、医師が執刀する様子をテレビ番組などで見られる今日――。シングルポート・ロボット支援腹腔鏡手術プラットフォームの手術ボット(SurgiBot)など、低侵襲手術の進歩にロボット工学を用いることで先駆けているという。米トランスエンテリック社は、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パークで今月15日(現地時間)、埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県日高市)への「Senhance™」ロボット手術システム販売を公表した。
マルチポートの同システムは、日本で広範囲に販売する承認を受けておらず、日本の外科医が先端医療機器を直接購入するライセンスの下、同医療センターに購入されたという。

10年前の設立以来、「患者中心の医療」を具現化する世界最高水準の病院をめざしている同医療センターは、日本の大学病院で初のJCI(国際病院評価機構)認定を受けていて、TOKYO2020「オリンピック病院」に選定されている。そして今回、低侵襲手術プログラムに初めて、ロボット支援を組み入れることにしたという。同センターの外科医で病院長の小山勇教授は、「Senhance」のユニークな臨床および財政面のアドバンテージを評価したとのこと。日本でこのシステムを使うことによって、新たなロボット手術プラットフォームの開発に貢献できることを喜んでいるとした。

「Senhance」は、ロボットの正確さ、触覚反応とともに拡張された見通しと制御をもたらす。再利用可能な器具が処置費用の低さ、すなわち伝統的な腹腔鏡手術と同様のコストを実現し、これは日本の医療システムにおいて大変重要なことであるとも小山教授は述べている。

一方、トランスエンテリックス社長兼CEOのトッド・M・ポープ氏はこんなふうに言う。ロボット支援手術デバイス、医療機器市場として日本は世界で2番目に大きく、高度な低侵襲手術の革新を推進してきた歴史がある。そしてここに、埼玉医科大学国際医療センターのような有名大学医療施設において、小山教授と彼の医療チームが、Senhanceシステムでエンハンスした腹腔鏡手術で患者に臨めることをわれわれはうれしく思う。