教育機関における教材配信と災害時の情報連絡を同時にICT化

総務省は、2017年度から2019年度までの3カ年における国庫補助事業として「防災等に資するWi-Fi環境の整備計画」を公表。災害時に防災拠点となりうる小学校、中学校などの教育機関におけるWi-Fi環境の整備を推進している。整備計画の助成金を活用することで、より導入コストを抑えたICT化を実現するサービスが登場している。

富士ソフト株式会社は、総合教育ソリューション「みらいスクールステーション」を、安川情報システム株式会社が提供する無線ネットワークアクセス管理装置「NetSHAKER W-NAC」と連携する。

みらいスクールステーションは、教室内に配置したメディアボックスに校内サーバからデジタル教材などのコンテンツを配信する機能を備える。Wi-Fi環境や有線LAN環境などを使用して、教室の電子黒板やテレビ、プロジェクターの活用の幅を広げる。NetSHAKER W-NACは、教育機関向けの無線ネットワークアクセス管理装置(NAC)。校内の無線ネットワークをあらゆるリスクから保護し、手軽にセキュアで安定した環境を実現する。

今回の連携により、NetSHAKER W-NACを校内サーバとして利用可能になった。NetSHAKER W-NAC導入校は、メディアボックスを追加設置するだけでみらいスクールステーションを利用でき、専用サーバがなくても授業で利用するコンテンツを配信できる。新規導入の場合、防災などに資するWi-Fi環境の整備計画の助成金を活用することで導入コストの軽減が図れる。

また、2017年7月に提供予定のNetSHAKER W-NACの防災拠点機能では、災害時にWi-Fi解放レベルを簡単なボタン操作で設定の変更が可能。みらいスクールステーションの電子掲示板機能や校内ライブ放送機能を活用することで、大画面テレビへの安否情報や避難生活に関する情報を表示する。平常時のセキュアな学校教育支援の基盤、災害時の情報活用の基盤として活用できる。