事例! タクシー配車をクラウドで

「探車時間」を既存システムの28秒から、5秒に短縮。 顧客データの一元管理により、それぞれの顧客に合ったサービス提供を実現。 乗務員を支援する情報提供サービスも。

近ごろスマホアプリなどで簡単に呼べる。呼べばすぐ来てくれる、タクシーの便利な仕組みの裏にはIT(情報技術)基盤があり、タクシー業界の激しい競争がある。そして仕組みは進化する。冒頭に並べたような特長を備え、明日の乗客とライバルを待ち受ける。国際自動車株式会社の次世代タクシーシステムを構築し、今秋から稼働開始すると日本ユニシス株式会社が発表した。

IP無線(携帯電話回線)を利用するため、タクシー専用無線のように独自の基地局を持つことなく、汎用性の高いタブレットと配車センター用のパソコンだけで、効率的な配車を行える。少ない初期投資と短い導入期間でのサービス導入が可能で、2011年11月から全国の中堅タクシー事業者を中心に提供してきたクラウド型タクシー配車システム「smartaxi®」、これに今回、さまざまな機能や独自性など国際自動車のサービス戦略に沿ってカスタマイズを加えることにより、大規模タクシー事業者への提供を実現したという。

都内約3,200台のタクシーで、冒頭に並べたようなサービス向上が望める。ほかに、新人や高齢者でも安心して乗務できるよう検索機能を向上させ、直近の利用状況をもとに需要情報を乗務員に提供できる。定期的なバージョンアップ、容易な他システム連携、高速通信・最新機種、最新技術の活用といったIT基盤としての特長も備えている。次世代タクシーシステムを、今後日本ユニシスは、国際自動車とともに、タクシー利用者とタクシー事業者をつなぐ仕組みに留まらず、さまざまな業界やサービスと連携するビジネスエコシステム(プラットフォーム)として成長させ、より良い社会の実現に向けた革新的なサービスを創造していくとのことだ。