松につながる電気需要家のIoT、まずは梅から

あらゆるモノがネットにつながるIoTが加速している。それは人工知能(AI)とともに第4次産業革命や「超スマート社会」(Society5.0)を推進する。市民生活からビジネスに至るさまざまな仕組みを、心地よく効率的で便利なものに変えていく礎だ。

地球環境とおサイフにも優しい。
IoTをエネルギー消費現場に展開すれば、きめ細かな制御と監視によって無駄な需要を減らすことができる。家電業界等でいま注目されているスマートホーム/スマートハウスよりも、商業ビルディング、事業所やオフィスといった大口需要家でその効果は大きい。
そこで、エネルギーソリューションサービスの向上を目指す、中部電力株式会社は、電力需要が高まる8月から飲食店、商業施設、オフィスなどの顧客を対象に、IoTを活用したエネルギーデータ収集のための「梅プロジェクト」を開始すると発表した。

同プロジェクトで構築するシステムは、スマートメーターやお客の設備ごとに取り付けた計量器から、電気使用量などのエネルギーデータを収集し、クラウド上にデータベースとして保存するものだという。中部電力は、収集したエネルギーデータを分析し、使用状況をまとめたレポート作成などの見える化サービスを提供する。対象顧客は選り抜いたうえ、個別に請願していくとのことだ。

将来的には、同システムを活用して、AIやビックデータ解析を用いたエネルギーソリューションの展開とか、デマンドレスポンスといったより高度なエネルギーソリューションサービスにつなげていきたいという。