物流不動産専門サービス始まる

物流はいま最もホットな産業分野だろう。巨大な建物が完成したと思って看板を見ると、運送会社や流通企業の倉庫兼配送センターということがしばしばある。ために不動産投資信託(REIT)も、物流関連銘柄に人気がある。

近年日本では、Eコマースや短期間での配送需要による3PL事業の拡大がみられ、また、世界的に物流不動産の利回りは低下しているものの、日本は世界と比べても物流開発における利益性が高い市場であることなどを背景に、物流不動産に関するサービスの需要が拡大している。また、工場、データセンター、研究施設などのオルタナティブ資産に対する関心も高まっており、各種物流不動産に関する専門的かつ包括的なサービスが求められているという。総合不動産サービス大手のJLL社は、物流不動産専門組織「インダストリアル&ロジスティクス」を新設、また物流施設賃貸検索サイト「Logi Finder(ロジファインダー)」を新たに開設し、高まる物流不動産に対するお客のニーズに応えるため、物流不動産のサービス体制を強化すると発表した。

「インダストリアル&ロジスティクス」は、売買仲介、テナントレップ、リーシング、プロジェクト開発、運用管理、サプライチェーン、鑑定、リサーチ、マーケティング部門のメンバーで構成された部門横断の組織。各分野の物流不動産に関する専門知識を融合することで、幅広い物流不動産のニーズに対し、新設から、移転、開発、運用管理、売買までをワンストップで、包括的にサービスを提供できる。また、世界80ヵ国で展開するJLLのネットワークや、海外での実績を活かした国内外の物流不動産コンサルティングも可能で、複数言語(日本語、英語、中国語)での対応もできるという。
さらに、「Logi Finder」を開設することで、JLLが手掛けた物流プロジェクト紹介ビデオ(「JLL Showcase」)に加えて、最新の物流施設の賃貸情報や市場動向をオンタイムでお客に提供することが可能になるとのことだ。