人口約83万人。何もないなんて言わないで欲しい。半導体用シリコンウェーハの大工場がある。
唐津、伊万里、有田焼があり、日本武尊が「栄の国」と名付けた大空には気球が飛び、玄界灘に面した海岸があり、標高1,046mの天山にはスキー場がある。耕地利用率日本一の農業では、もち米生産量も日本一。ご当地ブランド牛も有名だ。
鍋島藩校の弘道館は、水戸のそれと並んで称され、明治維新の立役者や新政府の要人を輩出した。
そんな佐賀県が再び、革命を起こそうとしている。ただし今回、武勇伝や大河小説とは違い、極めて平和的に。
同県ならびに株式会社オプティムは、来年に迫った明治維新150年を契機とし、「第4次産業革命を"佐賀"から」をスローガンに、「AI・IoT包括連携協定」を締結したという。両者はこれまで、2015年8月に農業分野におけるAI・IoTの活用で、「IT農業三者連携協定」を締結し、2017年3月には佐賀有明海域におけるノリ養殖にて同様に、「水産IoT 6者間連携協定」を締結し、取り組んできた。
直感的かつ安全なIoT端末の管理・制御、データの蓄積・分析、AIの活用、クラウドサービスとの連携を可能とする「OPTiM Cloud IoT OS」
を展開する、オプティム社はまた、社会医療法人 祐愛会織田病院とともにスマート・ホーム・メディカルサービス「在宅医療あんしんパック」の実証実験を実施。国立大学法人佐賀大学とは「メディカル・イノベーション研究所」を設立し、AI・IoTを活用した未来型医療の共同研究に取り組んでいて、佐賀の地にて医療分野へのAI・IoT活用を推進してきたとのことだ。
佐賀をAI・IoT活用の"トライアルフィールド"として位置づけ、両者が持つ資源や知識、ノウハウを活用し進める。
今回の革命によって、県民サービスの向上、同県の魅力向上および情報発信、新たな産業育成や人材の育成が見込まれている。