情報通信
AI記者、特許庁へパテント申請
SNSの投稿から自動的にニュース記事を作成する「AI記者」がすでに活躍している。
人工知能(AI)技術のひとつである深層学習、すなわちディープラーニング(Deep Learning)を活用して、事件、事故、災害等の情報をSNSをベースに早期に覚知し報道機関向けに配信するサービス「Spectee」がそれであり、現在全国で約100社の報道機関に採用されているという。
2017年5月8日 (BP-Affairs編集部)
同サービスを開発した株式会社Spectee(東京都新宿区)は、きょう、上記「Spectee」の技術に関して、2つの関連特許を出願し、特許庁より受理されたことを明らかにした。
「いま、この瞬間に世界中で起きていることを現場からリアルタイムに伝える」ことを実現するためにすでに所有している主な特許、「ディープラーニングを活用した画像認識の効率化および高精度化技術」と、「ディープラーニングを活用した自然言語解析の高精度化およびその処理技術」に追加するものである。
今回の申請技術は、SNSの投稿をベースに自然言語解析を行い、その事件が「いつ」「どこで」「何が」そして「どの程度の規模か」を自動的に判別し、1本のニュース記事を自動でまとめるもの――。実験では、平均的に4〜5件のSNSの投稿があれば、300字程度のストレートニュース記事を作成可能となっている。通常、都市部で事件や事故が発生すると、二桁を超える数の投稿が集まるため、十分に正確な記事になる。
特許請求の1つ目はSNSの投稿から自動的に記事化をする一連の技術で、2つ目は複数の投稿から事象の発生地点割り出す技術であり、いずれもディープラーニング技術を応用したものだという。
Spectee社は、今後もディープラーニングをベースとした技術開発を行っていくとともに、「世界中で起きていることを、現場からリアルタイムに伝える」をモットーに報道機関各社がより使いやすく、そして信頼されるサービスの開発を進めていくとした。