ハンズフリーで指示書見ながら作業。そして報告あるいは改善

さまざまな作業現場で人手不足が言われている。日本は労働人口の減少にも直面。同時に技術および技能の継承が課題となるケースも多い。 新人が熟練社員の域に達するまでには相当の期間が必要となる。海外進出を考えても同様だ。

2017年5月9日

現場がどこであれ、企業ブランドを守り、作業の質を高く均一に保つには、ノウハウを伝承する座学に加えて長期間の実地訓練が要る。
マニュアルや図面、作業指示書を整備したところで、それらを確認しながらの作業では手がおろそかになるし、視線を移すことによる危険がつきまとう。
新たな工法や機械、設備などに向き合った際、ベテラン社員が新人のように、マニュアルを見たくなることもあるだろう。

近ごろ第4次産業革命といって、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)が生産・加工現場に展開され始めている。建築建設、流通業界でもIoTを活用して、業務効率や正確性、安全性などを高める動きが加速している。
広大な鉱山で働くダンプトラックや、トンネルを掘り進むシールドマシンが印象的であるが、プレス機や資源リサイクル機なども手掛ける機械大手のコマツが、機械および車両の稼働管理にIoTを駆使している例は広く知られている。

そのコマツの情報システム子会社として創業し、流通・サービス業向けシステムやソフトウェア開発なども事業に加え、現在、TISインテックグループのクオリカ株式会社はきょう、製造業や建築業などの作業現場で使うウェアラブルデバイス「AiboQube(アイボキューブ)」を企画開発することを発表。これを用いたサービスの共同開発パートナーを広く募集するとともに、具体的な活用を想定する顧客にもPoC(概念実証)の参加を呼び掛け、来年4月からの本格提供を目指すとした。

既存技術と新しいIoT技術を取入れたウェアラブルデバイス、「AiboQube」の特長は、表示部分にシースルースクリーンを採用し、現場のリアルな映像はもちろん図面や作業指示書などの情報コンテンツを投影も可能な点――。操作は自然言語処理の音声入力が可能であるため、完全ハンズフリーで、作業報告書などの作成も行えるようになる。

遠隔作業支援(TV会議、ボイスチャット)、作業手順支援(マニュアル・図面閲覧、作業報告書)、現場からの情報収集(バイタル、環境データ)系のアプリケーションがクラウドサービスで提供され、クラウドゆえにオンラインで、作業現場から収集したデータは作業改善や基幹システムへ連携し業務に活かせるようになるという。

仕組みは今月10日(水)~12日まで、『第6回 IoT/M2M展 春(2017Japan IT Week 春)』のクオリカブースにて確かめられる。

クオリカ、製造業などの作業現場向けのウェアラブルデバイス「AiboQube(アイボキューブ)」の企画開発を開始

カテゴリー: 情報通信 , 製造   

加藤 賢造

加藤 賢造 (Kato, Kenzo)Author

外資系大手IT企業の立ち上げからフィールドマーケティングやSE、上級管理職などを歴任して、米国スタートアップ(のちにNYSE上場)の日本法人代表取締役を務めたあと、現在、フリーランスコンサルタント兼ライター

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