人工知能とリノベ

手に入れた中古物件を顧客の好みに合わせたいとか、はやりの形にしたいとか、住宅のリノベーションはマーケットの需要に合致させるとともに、物件の価値を高める仕事である。

(BP-Affairs編集部)

時流、だけでなく個別の希望などもあり、それを計画するとなれば膨大な情報と工数に悩まされることになる。

希望(条件)に合う物件が少ない。見積もりが遅く、その間に物件が無くなってしまう。数件気になっていてもプランニングは一件だけ。リノベーション後のイメージが沸かないといった悩みを抱える人たち向けに、人工知能(AI)によるリノベーションプランの作成ツール、「ORE」(Open Renovation Engine)が株式会社iLandscapeからリリースされた。

このアイランドスコープ社は、「景観づくりを通じて 地域創生、よりよい社会づくりに貢献する」として、リノベーションを活用した空き家対策・地域創生事業 「オレの家」ブランド(中古戸建仲介・リフォーム)や フランチャイズシステム運営(全国の不動産会社・工務店対象)、不動産会社・工務店向けリノベーションシステム開発、複合リゾート施設のTHE BONDS運営などをしている、2012年設立の愛媛県松山市の会社だ。横浜に支店がある。

そして「ORE」は、"わずか5分"――間取り情報と予算を入力するだけで、間取り変更プランや3Dパース、詳細な見積もりを瞬時に人工知能が作成する、不動産会社専用のリノベーションツールだ。
無料診断による耐震補強や補修・修繕工事をリノベーションと同時に行うので、築浅中古物件だけでなく、旧耐震の物件でもなんの問題もないという。リノベーションによって、間取り変更や駐車場の増設も可能となるため、今まで物件が見つからなかった客にも、希望に合った物件を提案する事が可能になる。結果、提案物件数が飛躍的に増え、収益UPにつながるとのことだ。

全国にあるモデルルームと「ORE」、リノベを考えている顧客を連れて不動産会社が行けば、話は早そうだ。