テクノロジーで「ビジネスとジャーナリズムの両立」を実現する、仮想通信社を目差す株式会社JX通信社はきょう、人工知能(AI)を活用し、SNSから事件、事故、災害等の緊急情報を検知する「FASTALERT」(ファストアラート)の報道機関向け新バージョンを正式にリリースした。
日本テレビ、テレビ朝日をはじめ在京TV局の大半や共同通信社、産経デジタルなどが採用しているという。
「FASTALERT」は昨年9月から有償ベータ版が提供されていた。大手報道機関ではSNSでの事件、事故などの情報覚知ニーズが増える一方、その収集に人手や時間がかかり過ぎるという課題を抱えていて、先端テクノロジーの活用、機械化によるコスト削減や質の向上が求められていた。人海戦術、すなわち労働集約的な「働き方の改革」といったことも、望まれていた。
それらの需要に、JX通信社は「FASTALERT」の開発で応えた。AIを活用した同サービスは、SNS上の少ない手がかりから「いつ・どこで・何が起きたのか」を高い精度で正確に判定――。この解析精度に加え、ベータ(実証実験)段階からその検知スピードの速さと網羅性を高く評価されていた。そして今回、さらに精度を向上させ、インターフェースも一新したニューバージョンを正式にリリースしたとのことだ。
たとえばTV局の場合、「FASTALERT」での第一報覚知を起点に、報道ヘリや中継車の出動、警察および消防当局等への確認取材をスピーディに行い、いち早く速報を伝えるなど――。様々な活用シーンが想定されるという。
同社は、ダウンロード数50万超の一般消費者向け速報特化型スマホアプリ、「NewsDigest」も提供している。