センサ情報はソラコムでまとめてアマゾンへ
ITシステムを所有するものから利用するものへとパラダイムシフトさせたクラウドコンピューティング――。クラウドサービスの活用は、ベンチャー企業に早さと自由を、中堅・中小企業にコスト削減等のメリットをもたらしつつ広がり、近年は「クラウドファースト!」といって、大企業や政府自治体の基幹システムにも浸透している。
TCO(Total Cost of Ownership)の削減効果に加えて、迅速性と柔軟性が認められ、新規ビジネス/アプリケーションの開発と市場投入のために、SNSなど新しい仕組みを業務に活かすSoE(Systems of Engagements)のみならず、レガシーのSoR(Systems of Records)でも採用される形だ。
そしていま、クラウドをバックボーンにしたIoT(モノのインターネット)システムの構築がさまざまな分野で始まっている。
工場やビルの機械設備等、スマートホーム、農地や家畜、ウェアラブル端末や医療機器のセンサデバイスからのデータを、ゲートウェイシステムで集約し、パブリックあるいはプライベートネットワーク経由でクラウド/データセンタに送る仕組だ。
世界最大のクラウドサービスベンダーはAWS(Amazon Web Services)であり、3年連続でAWSプレミアコンサルティングパートナーに認定されたクラスメソッド株式会社は、多様なIoTセンサーデータを収集・分析し、顧客理解を深めるためのプラットフォーム「カスタマーストーリーセンサーズ」を展開している。そしてきょう、ここに(株)ソラコムの省電力・広域カバーIoT向けデータ通信サービス「SORACOM Air for LoRaWAN」を追加し、同サービスを活用した新プラン――「カスタマーストーリーセンサーズ for LoRaWAN」の提供を始めたと発表した。(LoRAWAN:LPWAと呼ばれる無線通信規格の一つ)
LoRaゲートウェイは秋葉原、大阪、札幌の3拠点に配備される。ネットワークの先、データ集約および分析に用いる仕組は、AWSクラウドでも、ユーザーもしくはクラスメソッドメンバーズのサーバーでも良いという。