Simulink®で、マルチ・メニーコア向け並列コードを自動生成

eSOL - イーソル株式会社、モデルベースソフトウェア並列化ツール「eMBP」をリリース

リアルタイムOS技術を核とするソフトウェアプラットフォーム製品とプロフェッショナルサービスを、厳しい品質基準が求められる車載システムを筆頭に、FA、人工衛星、デジタル家電など、あらゆる分野で展開してきたイーソル株式会社――。
「Inside Solution」 をブランドスローガンに、1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、および流通・物流業界で実績を重ねてきた同社は、自動車を中心とする組み込みシステムのさらなる高機能化・高性能化、IoT(Internet of Things)の普及によるエンベデッドソフトウェア開発の拡大をにらみ、新たな開発ツールを発表した。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の支援を受け、イーソルと名古屋大学枝廣研究室によって研究開発された成果を実用化した、マルチ・メニーコア環境のソフトウェア開発を支援する、モデルベース並列化ツール「eMBP」(イーエムビーピー、通称 エムビーピー)がそれだ。
MathWorks®社のモデルデザインツール「Simulink®」で設計されたモデルを入力することで、設計意図を反映した、より信頼性と実効効率の高い並列コードを自動生成するという。

ブロック構造抽出、性能見積、コアマッピング、並列コード生成、可視化といった機能を備えた、「eMBP」は、従来の並列化ツールが利用していたC言語ソースコードより抽象度の高いモデルを利用できるため、開発コストおよび時間の削減に貢献する。
同商品の販売は、組み込みソフトウェア開発に関するプロフェッショナルな技術者集団――イーソルの子会社であるイーソルトリニティ株式会社が受け持つ。

制御アルゴリズムの並列化を設計者の意図通りに実現することが容易になる、「eMBP」は、多様なマルチ・メニーコアプロセッサやターゲット環境に対応できるように設計されていて、現在、ルネサス エレクトロニクス社車載マイコン「RH850」およびイーソルのリアルタイムOS「eMCOS」をサポートしている。そして今後、さらなるサポート環境の拡充を予定しているとのことだ。