
国際社会の興味は移った。グリーン(低カーボン、エコロジー)からコネクティッドへと。
地球にやさしい、環境性能に優れているモノや仕組みは当然のこととし、あらゆる人やモノがつながる世界を描き始めた。
ときを同じくして、愛知県豊田市で低炭素社会システムを推進する協議会が生まれ変わった。市民参加型でつながる社会を実証し、推進する協議会となり、「みんながつながる、世界につながる、ミライにつながる"スマートシティ"」をスローガンに、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)などの先進技術を積極活用し、市民生活の安全・安心の向上を進める活動をしている。
金融機関を含む産官学37団体が会員名簿に名を連ねる同協議会は、新産業の創出と産業の多角化、先進実証都市としての魅力向上、豊田市および国内外の持続可能な社会形成に貢献することも目的だという。
そして、新たな取り組みの一つとしてエントリーした「地方版IoT推進ラボ」――経済産業省およびIoT推進ラボが地域における先進的IoTプロジェクト創出を支援――に、豊田市のそれが県内で初めて、「名古屋市IoT推進ラボ」と並んで選定されたとのことだ。
「豊田市IoT推進ラボ」は、監査法人トーマツをゲストに市民や地元中小企業向けAI・IoT入門セミナーを実施したり、さすが世界のトヨタのお膝元というべきか、トヨタ自動車EV事業企画室長の「クルマのミライがよくわかる ~これからのEV~」講演会を開催したり、すでにしている。
他にも、超小型電気自動車シェアリングサービス「Ha:mo RIDE(ハーモライド)」や、市民向けプロモーション媒体として活用できる、真っ白な状態の超小型電気自動車「コムス」(ホワイトコムス)の運用。市民も参加し「つながる」交通社会ダイナミックマップの実証があったりと、興味深い企画が目白押しだ。