ドローン、LTE運航管理システムで飛ぶ

テラドローン株式会社、KDDI ・テラドローン 「4G LTEによる運航管理システム」開発を完了 ~「スマートドローンプラットフォーム」商用化に向け、着実に前進~

ついこの間まで、ドローンは個人ユースでYouTubeなどに花火や神社仏閣etcの空撮映像をアップするためのものであった。しかし昨今、離島で貨物輸送の実証実験が行われたり、山林の見廻りや農薬散布に使われたり、工事現場等の測量を助けたり、その活躍シーンは多岐に渡っている。火山活動の確認、プラントの監視、橋梁やビル、あるいは下水管内の点検といった危険を伴う作業を、安全に、かつ省力化してこなせる期待から、各自治体でも前向きに利用が検討されている。

就業人口の減少と高齢化という課題を抱え、海に囲まれた列島であり、高度経済成長期のレガシーを多数保有する日本において、大いなる可能性を秘めたドローンだが、懸念がないわけではない。無数に飛び交い始めるであろう、ドローン自体の運行安全性がまだ確保されおらず、新たな飛翔体への法整備も急がれる――。

と思っていたら今日、KDDI株式会社は、国内外でドローン(UAV)ソリューション・ソフトウェア事業を展開するテラドローン株式会社と共同で、ドローン同士や建物などへの衝突回避もできる「4G LTE運航管理システム」の開発を完了したと発表した。
2017年4月より同システムを用いて、インフラ点検等、さまざまなソリューションを想定した実証実験を行い、4G LTEネットワーク接続のドローン機体、3次元地図、運行管理、クラウドで構成される「スマートドローンプラットフォーム」の完成につなげる計画だ。

人口カバー率99%超のKDDI LTEエリアでドローンの自律飛行を実現し、4G LTEネットワークによってドローンからの映像や測量データをリアルタイム確認、および分析を可能にする。電波環境も同システムで把握し、弱電界時の警告や飛行ルートの変更ができるというから安心だし、テラドローン社のサイトで公開している各種ビューに、利用シーンのイメージが膨らんでいく。