改訂金融検査マニュアルに則ったセキュリティサービスを

NEC、金融機関向けにイントラネットからの安全・安心なインターネット接続を実現するゲートウェイサービスを提供

ネットバンキングは便利だ。しかし自分の銀行口座から送金しようとしたとき、ポップアップ画面に氏名住所はもとより、生年月日や本籍、サイトのパスワードに加えキャッシュカードのパスワードまでをも入力させられそうになった。そんな経験が筆者にはある。銀行ではなく、クレジッドカード会社のサイトにおいて、最強と言われるウィルス対策ソフトを使い、定期的にスキャンもしているパソコンから、ある適正な操作をしようとしたときに。入力すべき情報が多岐に渡ることを不審に思い、即座にそのブラウザーを別のものに更新し、PCを全面スキャンしたが、何も見つからなかった――。

ある日預金残高がゼロになっている。利用者にそんな悪夢は見せたくない、金融機関だって、自らがネットユーザ-だ。社会的重要インフラであるがために、常にサイバー攻撃のターゲットである銀行などは、セキュリティリスクを低減する強力な対策を講じている。が、攻撃の手口は年々巧妙化し、その数は日夜増え続けている。

そのため昨今、金融庁の金融検査マニュアルや公益財団法人金融情報システムセンター(FISC)の安全対策基準が改定され、金融機関においてはインシデント対応体制の整備や多層でのセキュリティ対策が求められている――として、最新の脅威に対抗するための高度なセキュリティ要件を満たしたインターネット接続環境を、NECが、自社のデータセンタからサービス型で提供する。

同社のサービスは、2015年度から行ってきた複数の金融機関との人材育成を含めた共同研究による成果であり、「業界ガイドラインに対応したインターネット接続環境」、「セキュリティ専門家の常時監視とインシデント発生時の迅速支援」、「複数金融機関での共同利用にも対応」といった特長を備えている。そして、すでに複数金融機関で採用され、共同利用型の提供が始まっているとのことだ。