ネットオークションでのソフトウェアのダウンロード販売に対し、著作権法違反で販売価格での損害賠償請求を認める民事判決

そもそもコピペは他の人や組織の労力と権利を盗む行為だ。小学生でさえ、盗みは犯罪だと知っている。

 「STAP細胞は、あります!」
 これは一時期流行語になったせりふだが、その研究論文がコピペだらけだったことで、細胞の存在はいっきに信憑性を失った。そもそもコピペは他の人や組織の労力と権利を盗む行為だ。小学生でさえ、盗みは犯罪だと知っている。

 有名ブランドの靴や時計の模造品は売っても買ってもいけない、そのことは日本が戦後再び先進国となった今、かなり浸透している。がしかし、映画館で著作権侵害の注意喚起フィルムを観る。テレビ番組の無断アップロード映像、他サイトのまんまコピペ文章がネット上に氾濫している。物理的実体、形の見えないモノに対して、「やってはいけない」意識は希薄だ。

 コンピュータ・ソフトウェアは実体が見えないモノの典型だ。が著作物である。家電量販店などで販売されているモノは「箱」に入っているが、ネットでダウンロード購入したそれは、ただ使用許諾を受けるための、ライセンスキーなる英数字符号の羅列が見えるだけである。

 だからといって、ユーザーの利便性向上のために設定されているボリュームライセンス(例、マイクロソフト-製品のライセンス認証についてよく寄せられる質問)を勝手に解釈し、ネットオークションで荒稼ぎする所行に、至当な司法判断が下された。