NSWとNTTデータ、医療関連分野におけるIoTビジネスで協業

部品とその製造技術で先端を行く、そして世界屈指のIT市場。世界の工場としての役割はとうに終わって、ほかのアジアの国や地域にその地位を譲り渡している。

部品とその製造技術で先端を行く、そして世界屈指のIT市場――日本は、IoTによって再び光り輝くと筆者は信じている。世界の工場としての役割はとうに終わって、ほかのアジアの国や地域にその地位を譲り渡している。いまその役割を果たしているところは、いずれさらに他の国や地域へ道を譲ることになるだろう。ただし、それは汎用品での話であり、専用あるいは高付加価値の製品とベストプラクティス作りについては、先進国同士の競争がいっそう激しくなるに違いない。

 ICTの利用、および既存の仕組みのデジタル化において、日本が米国や英国、欧州より遅れているだろう分野に、医療/ライフサイエンス/ヘルスケアがある。
 この分野で日本は、国民に岩盤規制や頑迷固陋を彷彿させる一方、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)テクノロジーを用いた手術室の様子をアピールしていたりして、何が遅れていて何が進んでいるのか、よくわからない。

 レセプトオンライン請求や地域医療連携ネットワークなどの進展は、筆者もときどき新聞記事やウェブニュースで目にする。きっと行政の努力、医療従事者・団体の理解、関連企業のノウハウ、ICTベンダー/システムインテグレーターの技術力がコラボした成果だろう。

 IT企業の提案がデジタル化の端緒になり、コラボレーションの要になる――。と思っていたら、IoTサービス開発・構築のための専用クラウドプラットフォーム「Toami(トアミ)」を展開しているNSWは、医療関連分野で業務ノウハウや営業力を長年培ってきたNTTデータと協業し、医療関連企業のIoTビジネス推進を積極的にサポートすることを発表した。