バイオ医薬品の開発期間をさらに短縮

アジレント・テクノロジー株式会社、「Agilent 6545XT AdvanceBio LC/Q-TOFシステム」を発表し、バイオ医薬品ラボ向けのソリューションポートフォリオを拡充

近年の医療技術の進化進歩は目覚ましい。IPS細胞やES細胞による再生医療に目がいきがちだが、厚生労働省の「先進医療の各技術の概要」には、先進医療A:40種、先進医療B:68種が示されていて、患者に勇気を与えているし、これらが「先進」といわれない日が待たれると筆者は思う。外科的治療法の除けば、投薬療法が現状、そして未来でも中心だろうとも――。

医薬品には様々なものがある。日本製薬工業協会 は、重篤な病気の治療や予防を目指す現代医療に不可欠かつ価値ある薬として、バイオ医薬品を挙げている。この医薬品は、有効成分がタンパク質由来、生物由来の物質により産生されるもので、化学合成の低分子医薬品に比べて分子が大きく、構造が複雑であり、その特性や性質は一般に製造工程そのものに依 存するらしい。

タンパク質由来の医薬品なら、DNAの並び順により決定されるアミノ酸配列や1次構造の違いを、質量の違いに置き換えて検出するペプチド分析などによって開発される。そのワークフローを効率的にするソリューションが、インタクトプロテイン、ペプチドマップ、翻訳後修飾 (PTM) などの用途にも最適化されたAgilent 6545XTに追加されたという。