Raspberry Piでオリジナルのリモコンを作ろう「REMODO X」

家庭のスマートホーム化が進む中で、注目されつつあるのがそれらをどのように管理・操作するのかというテーマだ。

テレビやエアコン、ライトやスピーカーなど、多くの家電製品を一元管理する事ができるようになった一方で、それらをまとめて扱うためのハードについては触れられてこなかった。

スマートスピーカーによる音声操作で管理することは可能だが、従来のようにリモコンでの操作もまだまだ必要な場面は多い。

「REMODO X」は、そんな各家庭の事情に合わせたリモコンを自ら開発するためのキットとなっており、様々なメーカーの家電製品を、これ一台で好きなようにコントロールする事が可能になる。

家庭に合わせて自由にリモコンをカスタマイズ

Raspberry Piでオリジナルのリモコンを作ろう「REMODO X」

日々の生活の中で、私たちは多くのハードウェアやアプリケーションを併用している。例えばテレビを一つとっても、民放の視聴はもちろんのこと、YoutubeやNetflix、Prime Videoなど、多くのインターネットサービスを併用しており、これらを切り替える手間が発生している。

最近ではこういったネット放送に対応しているテレビリモコンも登場しているが、まだまだその数は少ないのが現状だ。

REMODO Xは、そんなリモコン操作の負担を少しでも軽減すべく誕生したデバイスで、Raspberry Pi内蔵の設計となっているため、自由にチャンネルをユーザーが設定できる。

どのようなサービスを利用しているかというのは、各家庭によって大きく異なるものだ。そのため、一概にこのサービスを利用できるボタンを用意すれば良いというわけではないため、各自で自由に設定できることのメリットは非常に大きい。

REMODO X本体にはボタンが全部で4つ備えられており、それぞれにサービスを割り振る事ができる。ボタン一つで瞬時にサービスを起動する事ができる利便性は、一度体験すると欠かせないものとなるだろう。

REMODO Xでコントロールできるアプリは、動画配信サービスだけではない。InstagramやTwitterなど、各種SNSもリモコン一つで閲覧する事ができ、スマホやPCを扱うかのように操作できる。

あらゆるハードに対応している汎用性

Raspberry Piでオリジナルのリモコンを作ろう「REMODO X」

また、REMODO Xは実際にタブレットやPCをリモートコントロールする事ができるので、これさえあればどんな機器もテレビのように扱えるようになるというわけだ。

また、対応しているハードウェアメーカーも幅広く、世界中のあらゆるテレビやPCモニターと互換性を有している。サードパーティ製のリモコンで操作ができるかどうか、不安を抱える心配もないので、安心して購入する事が可能だ。

これらのセットアップは、専用のスマホアプリを通じて行うことになる。アプリを立ち上げ、REMODO Xを接続すれば、本体に適用することのできるアプリリストを閲覧できる。

ここから気になるものをピックアップすれば、あとはテレビリモコンのように本体を操作する事が可能だ。ボタンにセットできるアプリの数は最大で8つで、長押しと軽くタップの2種類を全4つのボタンを使い分けて表現する。

REMODO Xをなくしてしまった場合、役立つのがブザー機能だ。スマホからアプリを立ち上げて本体から音を発するようリクエストすれば、どこからともなく音が聞こえてくる。その音を辿れば、REMODO Xを発見できるという仕組みだ。

これまで幾度となくリモコンを紛失してきたという人にとっては、ありがたい機能となりそうだ。

REMODO Xはアプリの視聴だけでなく、毎日のビジネスの現場でも活躍する。例えば赤外線通信が様々な端末と接続できる機能を利用して、プレゼンテーションの際のクリッカーとして使用することも可能だ。

小型のハンディタイプで、なおかつ軽量であることから、長時間の発表においても問題なく活躍するだろう。

機能をカスタマイズしたい場合には、GitHubの専用ページからサポートを受ける事ができる。さらなる拡張を考えている人には、オープンソースである利点を生かした扱い方ができるのも嬉しいところだ。

REMODO Xは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり3,000円程度の出資で購入する事が可能だ。