DIYでオリジナルの天気予報を実現「SkyWeather2」
天気の変化はいつも急に起こるため、大体の予測はついても、数分後、数時間後の天気を的確に当てることは難しいものである。
なぜなら、天気予報はあくまで各基地局が観測したデータから生まれているのであって、家のまえの天気が予報通りになるとは限らないためだ。
天気が読みづらい日こそ正確な天気予報を知りたいものだが、「SkyWeather2」を設置すれば、自分だけのオリジナル天気予報を発信することができそうだ。
豊富なセンサーを備える万能計測機
SkyWeather2は、Raspberry Piを使って制作された、オリジナルの天気計測機である。実際に家の前にSkyWeather2を設置することで、独自の天気観測が可能になり、データを集めて予報を立ててもらうことができる。
自宅の前に設置して使うだけあり、SkyWeather2が算出する予報は非常に正確なものだ。公共配信されている天気予報とは違い、リアルタイムで数字を算出することもできるので、これから雨が降るかどうか、風向きがどう変化しているかの推移も細かい時間にわけて確認することができる。
SkyWeather2はハードウェアとしても優れたセンサーと機能を備えているため、天候に関する様々なデータを集めることができる。
上部に備えられた風速計を使い、リアルタイムの風速を測定したり、下部に備え付けられている風向計では風向きの変化を捉えられる。
日光センサーを使って日差しの強さを数値化することはもちろん、UV指数も別のセンサーを使ってみることができるので、健康被害がどの程度になるかを測定することが可能だ。
雨量ゲージを使えば、自宅の降水量を正確に把握することができるようになり、温度計と湿度計は、小型の百葉箱に収納された状態で測定できるので、数値が大きく外れてしまったり、正しく測定できなくなってしまう心配はないだろう。
また、SkyWeather2の電力供給についてはソーラーパネルが付属するので、そこからバッテリーへ直接給電される。自立できる環境も整備され、家庭用の天気予測機器とはいえ、プロフェッショナルな装備を完備しているのだ。
そして、本体には実際の空の映像を確認できる、スカイカメラも装着することができる。空の様子を記録したり、肉眼で雲の様子を見ながら、今後どのように天気が変化していくかを見届けることも可能だ。
オープンソースで好みにカスタマイズ可能
そしてSkyWeather2の最大の特徴は、オープンソースのプロダクトとなっている点だ。本体の豊富なセンサーや側で機能を活用し、Pythonを使ってソフトウェアの部分を自由にカスタマイズすることができる。
そのため、実際の機能についてはユーザーのニーズやスキル次第で、無限に拡張できるとも言えるだろう。
気温や湿度を測ることはもちろんだが、今後どのように天気が変化していくのかをわかりやすく表示させたり、週間天気を作成することもできるだろう。
計測可能なデータそのものはバリエーションに富んでいるため、やり方次第では高性能な天気予報システムを構築可能だ。
また、計測しているデータはインターネットに接続し、Webブラウザのプラットフォームから数値を確認することもできる。
現在の数値だけでなく、これまでの計測結果をグラフ化して閲覧することもできるので、ここから新しい予測を立てることも十分に可能だろう。
スマホではBlynkというアプリを使い、収集したデータを閲覧できる。スマホ向けに最適化されたインターフェースで、どこからでもデータベースにアクセスすることが可能だ。
そして、収集したデータはWeatherSTEMと呼ばれるクラウドベースのプラットフォームへ、情報提供することができる。クラウドを通じてより大きなデータと合流させ、世界中に詳細な天気情報を届けるための一部として活用することも可能になるだろう。
SkyWeather2は現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり80ドルでスターターキットを購入可能だ。