シンプルな仕組みのお手軽エコ蛇口を実現「VLOW」
ただ、毎日当たり前のように水道を利用していては、いつの間にかそのありがたみは薄まり、文字通り湯水のように扱い、無駄な水道利用が増えてしまいがちだ。
水道料金の支払いはしっかりと計測された結果から算出されてはいるが、実際に使用した瞬間に料金が差し引かれるわけではないため、その意識を持つことは難しい。
そんな水道の無駄使いを抑えるために開発されたのが、後付け機器である「VLOW」で、家庭用の水道の無駄を省くべく、どれだけ水道を利用しているかを目で確かめることが可能になる優れものだ。
水道節約の目安を作ることができるスマートデバイス
水道を大切に扱わなければいけない理由としては、一つに地球環境への配慮があげられる。世界中で水不足が発生している原因の一つに、日本などの先進国による水の使いすぎが指摘されており、水の消費を押さえ、浄水にかかるエネルギーの節約などに努める必要があるのだ。
そして、水道を大切に利用しなければならない理由のもう一つが、経済的な事情である。水道料金は意外にも馬鹿にできない出費の一つで、一人暮らしでも月当たり2,500円〜3,000円分使用しているケースは珍しくない。
少しでも水の使用量を抑えることで、家庭の出費の圧迫を抑えることは、大きな節約につながってくるのである。
既存の水道環境では、一人一人が水道の状況を把握するのは難しいもので、何か目に見えて水道の使用量を確認できるデバイスが必要となる。VLOWは水道の蛇口に直接取り付けて使用し、水道使用量をしっかりと記録することができるデバイスとなっている。
VLOWの取り付けは非常に簡単で、蛇口にVLOWを装着するだけで運用の準備は整う。あとは専用のアプリとVLOWを連動させ、毎日の使用量が記録されていくのをスマホから確認するだけである。
VLOWの専用アプリはiOS、およびAndroidに対応しており、ストアからダウンロードして運用する。アプリを開くと、その日や週、月の間にどれだけ水道を利用したかという情報を閲覧することができる。
使用量は期間ごとに棒グラフで表示されるため、いつどれくらい水道を利用したのかをひと目で確認することが可能だ。
気がついたら水道料金が高くついてしまっていた、というケースはたまにあるものだが、VLOWをあらかじめ導入しておくことで、いつ何をしたときに水道の使用量が増えてしまったのかを確認することができる。
水道にまつわるあらゆる情報を取得し、シェアすることも可能
VLOWによってトラッキングできるのは、使用した水道の総量だけにとどまらない。何時間水道を出しっぱなしにしていたのかや、何度の水を使用していたのかなど、使用した水についての詳細な情報を知ることができる。
同じ水道でも、お湯を使っていたのか、冷水を使っていたのかによって、光熱費は変わってくるものだ。同時にそれだけ環境への影響度も変わることになるため、環境負荷を小さくするためには、どのように使用法を改善していけば良いのかの指針をここから立てることができるだろう。
VLOWで収集したデータは、友人や家族と共有し、お互いに消費量のパラメーターをシェアすることができる。互いに情報を共有することで、エコ意識の高まりにも繋げられ、競争相手を意識しながらさらなる消費の抑制に努めることも可能だ。
VLOWにはこういったコンペティション機能を強化するため、ポイント制度も導入されている。VLOWではあらかじめ自分なりに目標を設定することができ、その目標に応じてVLOWポイントが支給される。
ポイントが高ければ高いほど、水道の節約に努められているということになるので、多くの人にVLOWが普及すれば、高い相乗効果も期待できそうだ。
VLOWは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり3,500円で購入することが可能だ。