産業レベルの高品質な家庭用セキュリティカメラ「Scenes One」
オフィスの機能や情報が家庭に持ち込まれることで、働き方としては大きく改革されるようになってはいるものの、産業レベルのセキュリティ機能までは家に持ち込めていないというケースが懸念されている。
オフィスは通勤が面倒な現場であることは確かだが、その一方で優れた仕事環境と、安心して扱えるセキュリティシステムが整っているために、リモートワークではそれらと引き換えに利便性を手に入れることになるのである。
このような家庭におけるセキュリティ意識の高まりとともに誕生したのが「Scenes One」で、防犯用の飾りなどではなく、確かなクオリティのセキュリティを実現してくれる監視カメラとなっている。
広い範囲をカバー可能なセキュリティカメラ
Scenes OneはいわゆるWi-Fiを用いたセキュリティカメラであるが、一般的な家庭用のWi-Fiカメラとは一線を画す性能を秘めている。
通常のWi-Fiカメラの場合、ネックとなるのが無線接続の対応距離の問題である。無線でカメラが常にネットワークに接続しているというのは強力な機能ではあるが、家庭用のモデルは送受信の感度が低く、少し距離が開いたり、障害物があると途端にその効力は弱体化してしまう。
これは家庭用のカメラが弱いWi-Fiを積んでいるからであり、無線システムそのものの脆弱性というわけではない。カメラの性能次第で、無線でのセキュリティ対策は十分に可能なのである。
Scenes Oneが搭載しているWi-Fiは、WiFi HaLowをベースとした特許規格のSkylineテクノロジーを採用している。
Skylineテクノロジーは、まるで高速道路のように混雑した帯域を回避するための手法で、バイパス手法によってスムーズな回線速度を実現した。
そのため、Wi-Fiルーターとカメラ本体の間に分厚い壁があったとしても、その送受信が阻害されることはなく、パフォーマンスに支障はきたさない。
またルーターとカメラの距離が長くても、強い電波を発することができるためにその影響は最小限に抑えることができる。最大で300メートルの距離まで対応することが可能となっており、広大な敷地をカバーしたいという場合でも安心して活用可能だ。
この機能を活用すれば、通常の一軒家は容易にモニタリングすることはもちろん、牧場や農場など、広い敷地を野生動物から守るために使用することもできるだろう。
都市部だけでなく、地方の農業や畜産が盛んな地域でも活躍することができるため、従来のセキュリティのあり方は大きく刷新されることにもなりそうだ。
また、家庭用とはいえオフィスでの運用においても優れた性能を発揮する。何しろ300メートルという範囲を確保しているため、オフィスビルの上から下まで、十分に賄うことができるパワーであるためだ。
セットアップや管理も簡単
このように強力なモニタリング能力を備えるScenes Oneだが、エネルギー消費やその獲得方法についてはかなりエコロジカルな手法が導入されている。
無線で設置できるということで、Scenes Oneのバッテリーは最大で12カ月間の連続使用ができるよう設計されており、年に一度の充電で十分に賄うことが可能だ。
また、オプションで設置することができるモバイルソーラーパネルを隣接させ、バッテリーに接続することで、その充電の必要さえなくなってしまうのである。
放置しておいても正常に機能してくれる自律性の高さは、広い敷地をカバーする際には役立つ機能といえるだろう。
また、Scenes Oneのセットアップは専用のスマホアプリで行うことができる。操作方法も至ってシンプルで、現れるガイドラインに則って設定を進めていけば、数分で準備は完了となる。
誰でも扱える手軽さも、このカメラの魅力となっている。
Scenes Oneは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり199ドルで購入することが可能だ。