DIYに欠かせないパワフルな電源供給を実現「Zero Multi-Power Supply」
電気関係のDIYを行うとなると、電圧などを調整しながら製作を行う機会も多く、それなりのキャパシティがなければ、ショートを起こして部品が使えなくなってしまったり、火災が発生するリスクなども発生してしまうためだ。
そういった事態を防ぐためにも、耐久性と情報伝達能力に優れたデバイスの存在が求められるのだが、「Zero Multi-Power Supply」はそのニーズに応えてくれるプロダクトとなりそうだ。
キャパシティとマルチ端子が特徴
Zero Multi-Power Supplyはとにかく汎用性と耐久性に優れた特徴を秘めている。例えば、マルチインプットに対応している点は、その特徴を表す性能であると言える。
Micro USBにとMini USBのインプット端子を備えているため、現行のPCやそのほかのデバイスとの接続も、容易に行うことができる。
特定の装置やケーブルにとらわれないため、いかなる開発環境においても運用が可能だ。
また、電源端子としてDC3.5が採用されており、こちらも同じく一般的なインプット端子と言える。ほかの電子部品や電子機器からの流用でも、しっかりと活用することができるだろう。
バッテリーはリチウムイオン二次電池を使用することができる。最大で5Vまでの電圧に対応しており、使いやすい標準規格を備えている。
バッテリーの充電はMicro USB、またはMini USBから行うことができる。スマホやほかのデバイスの充電ケーブルで余っているものがあれば、それらを流用可能だ。
充電が必要かどうかは、Zero Multi-Power Supply本体に備えられているLEDランプを確認することで把握することができる。
ランプが赤く点灯していれば、バッテリーは充電中、ランプが緑になれば、充電が完了し、いつでも使用できるというサインだ。
いくら自作用のデバイスとはいえ、備え付けのランプでバッテリー管理が楽に行えるのは、わざわざ自前で取り付ける手間を省く上でも重要な役割を果たしている。
アウトプット端子については、1.5Vから24Vまでのワイドレンジをカバーしたチューニング端子、1Vから5Vの調節可能な2ウェイ端子、デュポン製ライン端子が備わっている。
特にデュポン端子については高い汎用性を備えており、この端子を通じて、さらに多くのデバイスとの接続も可能にしてくれるはずだ。
今回リリースされたZero Multi-Power Supplyは、プロトタイプとして開発されていたモデルのアップデート機となっている。
ディスプレイの搭載でより実験的な開発に挑戦
最新モデルにおいて最も特徴的な機能となっているのが、マルチウェイ電圧ディスプレイである。
このディスプレイにはZero Multi-Power Supplyにかかっている電圧負荷が、リアルタイムで表示される設計となっており、ここを見るだけで電圧のコントロールが可能となる。
電圧を確認できる機能は重要で、目分量で電圧関連の設計と組み立てを行ってしまうと、調整ミスで期待していたパフォーマンスが発揮されなかったり、電圧が高すぎてショートしてしまうといったトラブルも起きかねない。
安全性を守る上でも、今回のディスプレイの追加は重要で、見やすいグリーンのLEDディスプレイをフル活用しつつ、効率的な開発を進めていきたい。
運用例としては、以下の画像のような使い方ができる。電源とマルチメーター、抵抗器、Zero Multi-Power Boardを接続した様子だ。
Zero Multi-Power Supplyは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台当たり16ドルで購入が可能だ。