オーディオの編集はマッチ箱サイズのデバイスで完結「AudioWow」

音声録音や音の編集に携わる職種は、私たちが考えている以上に数があり、それでいて重要な役割を果たしている。

例えばライター職の人たちはインタビューの際に録音を行い、それを書き出すことで記事を作る。あるいはラジオDJは声を録音して番組を構成するし、歌を歌うシンガーなどは声を使うため、当然のように録音機器が必要だ。

今日ではこれらの仕事をスタジオなどではなく、自宅や仕事場など、好きな場所で行えるようにもなりつつある。録音や編集に使う機材が小型化し、安価になってきているため、場所にとらわれずオーディオ編集などが行えるようになっているわけだ。

「AudioWow」はそんな仕事の数々を、さらに効率化すべく誕生した小型デバイスで、オールインワンの機材環境をマッチ箱サイズで実現する、画期的なプロダクトとなっている。

オールインワンの音響環境を小型で実現

これまで、音楽やラジオなどをレコーディングするためには、マイクやヘッドホン、スピーカーやミキサーなど、多くの機材を必要としてきた。

現在、これらの機材の多くは小型化が進んでいるものの、未だ手軽に持ち歩くには難しく、省スペースでの運用はできるが、いつでもどこでも展開するというわけには行かないのが現状だ。

AudioWowは、音響機材を全て備えた小型デバイスで、手持ちのスマートフォンと組み合わせることにより、好きな場所でいつでも収録と編集を行えるよう作られている。

また、単に小型化して機材を詰め込んだだけでなく、それぞれの機能は丁寧に作られている。

例えばマイク録音機能だが、AudioWow本体のマイク、そしてユーザーの使うイヤホンマイクの二つを使って収録を行い、それぞれを別個のオーディオデータとして保管することができる。

一つのマイクで演奏を録音し、もう一つのマイクでボーカル音声を収録するという、プロの現場で行われているような収録が行えるのだ。

オーディオの編集はマッチ箱サイズのデバイスで完結「AudioWow」

また、収録の際には自動的にノイズが音声から取り除かれ、スタジオマイクのような、鮮明なレコーディングが可能になっている。

スマホに内蔵のマイクなどは、録音はできても精度が悪く、ノイズが入って聞き取りづらいということもあったが、AudioWowがあればそれも解消されるようだ。

スタジオ並みの音響設備を手のひらサイズで再現可能

また、収録の際の音楽などは、直接マイクに流し込むこともできるが、スマホの音楽プレーヤーを使い、それをBGMとして運用することもできる。

ミュージックビデオの音楽もBGMとして再生することができるため、様々な楽曲をその場で再生することが可能だ。

この機能は、ボーカル向けに応用し、楽器がないときの伴奏として、BGMを再生することができる。

もともとボーカルの入っていない楽曲はもちろんだが、AudioWowで再生する場合、既存の楽曲からボーカルを削除し、新たに自分の声を入力するという使い方もできるようになっている。

これまで、ボーカルを消す技術は高価なソフトウェアや機材を必要としてきたが、AudioWowではお手軽に利用できるよう、初めからこの機能が組み込まれているのだ。

オーディオの編集はマッチ箱サイズのデバイスで完結「AudioWow」

録音している声や楽曲はその場でミキサーにかけ、音量を調節したり、声を加工して綺麗に仕上げるといったことも可能になっている。

後から編集して加工することもできるが、生放送の場合はそういった芸当はできない。AudioWowは、生放送のコンテンツにも最適な一台と言えるだろう。

楽器の演奏などは、イコライザーを使って雰囲気を調節することができる。声と同様、うまくエフェクトなどをセッティングすれば、スタジオを使って収録したような雰囲気を出すことができるはずだ。

AudioWowは、YoutuberやTwitchで番組を公開していたり、ゲーム実況を配信している映像クリエイターが運用することもできる。

音声よりも映像に集中したいというユーザーも、手軽に高品質な音響環境をAudioWowで整えることができるため、重宝することは間違いないだろう。

AudioWowは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台当たり110ドルの出資で購入が可能だ。