Bluetooth通信で手軽に愛車を診断「THINKDRIVER」

自動車は私たちの生活にとって馴染みの深い乗り物だが、そのなじみ深さとは裏腹に、非常に精密な構造を持った機会であるため、丁寧なメンテナンスと診断が必要であるということは忘れられてしまいがちである。

日本では車検の義務があるため、その重要性の有無を問わず車を検査に出すものだが、修理の必要性に駆られることなく惰性で検査を行っていると、やはり自動車が定期的なメンテナンスを必要とする機会である意識が薄れてしまうものだ。

自己啓発という意味でも、自動車の状態を自分で確かめることができれば最も良いのだが、「THINKDRIVER」はそんな自動車の自己点検を、気軽にいつでも行えるよう手助けしてくれるガジェットとなっている。

誰でも使える自動車自己診断キット

THINKDRIVERの使い方はいたって簡単で、誰でも手軽に自己診断を行えるようサポートしてくれる。まず、THINKDRIVERの診断デバイスを、自動車のOBDポートに接続する。するとデバイスは車両識別番号を取得し、自動的にその車の点検箇所を読み取り始めてくれる。

一度IDを識別してしまえば、デバイスから逐一その自動車のステータスを取得することができるようになり、チャートやグラフなど、様々な形態で情報を視覚的に確認することが可能になるのだ。

読み取られたデータは専用のスマホアプリから確認することができ、Bluetoothによる無線通信が可能なため、その場でリアルタイムのデータを取得することができる。

データは各パーツごとに閲覧することも可能で、ヘッドライトにエアーバッグ、エンジンシステムやナビゲーションシステム、タイヤの空気圧やロックブレーキシステム、サスペンションなど、車のありとあらゆる箇所を、一挙に点検してしまうことが可能だ。

Bluetooth通信で手軽に愛車を診断「THINKDRIVER」

車のすべての箇所を思い立った時に点検するとなると、最もポピュラーなのは近くの修理工場や専門のショップに足を運ぶということにあった。しかしながら点検にはお金がかかるだけでなく、順番を待たなければならなかったり、そもそもわざわざ店の方まで赴かなければいけないということもあったため、非常に億劫な作業であった。

THINKDRIVERはそんな点検の手間を一挙に解消してくれる力を持っており、ショップへと赴く際は本当に修理などが必要な場合のみに限ることができるため、非常に便利である。

また、簡単な修理などであれば、スキルによってはドライバーが自身で取り組むこともできるようになるため、点検すべき箇所を正しく明示してくれるという意味でも、THINKDRIVERの存在は大きい。
これまで修理や点検のために遠くのショップまで出かけていたという人は、THINKDRIVERの活用によって、大きな恩恵を受けることができそうだ。

アクセルテスト完備で誰でも運用が可能

THINKDRIVERは現在の各パーツの状態を分析するだけでなく、アクセルテストもシミュレーションすることができる。時速100キロに到達するまでの時間を記録することができるため、車のコンディションを確かめる上での指標として、大きな役に立つはずだ。

また、計測したアクセルテストの数字は、他のTHINKDRIVERユーザーとアプリを通じて共有し、お互いに競い合うこともできる。メンテナンスの具合を確かめ合うコミュニティとして機能するため、ソーシャル機能の側面を活用した、メンテナンスへのモチベーション向上も期待することができるだろう。

車種やメーカーは、ポピュラーなモデルであればほぼすべてのデータを取り揃えている。市場に出回る95%以上の車種のデータベースを内包しているので、自分の車が記録されていない、という心配もないだろう。

Bluetooth通信で手軽に愛車を診断「THINKDRIVER」

もちろん、新型の車に関してはこれからのアップデートでデータが追加される可能性が高いため、その点の心配も無用と考えて良い。OBD2が搭載されている90年代以降の車は、ほぼすべて点検が可能なのだ。

THINKDRIVERは現在kickstarterで注文を受け付けており、一台当たり36ドルの出資で購入が可能だ。