DMRトランシーバー機能を備えるヘビーデューティスマホ「Atom XL」

スマートフォンは確かに多機能で利便性の高い小型電子機器であることは間違いないが、かねてより懸念されているのはその耐久性である。

ホワイトカラーのビジネスマンなど、街での生活が基本となる人たちにとっては、そこまで耐久性がネックとなる心配はないものの、現場仕事やアウトドアでの活動が中心となる人にとっては、死活問題となるケースも少なくない。

街中であれば多少のディスプレイの破損で済むことも多く、すぐに近所の修理屋へ行って直してもらうか、多少画面が見づらくともそのまま使うということができる。

しかし、極端な環境で仕事や生活に従事する人にとっては、一つのミスでスマホが再起不能なまでに破損してしまったり、そのまま紛失して見つからなくなってしまい、遭難や事故のリスクが格段に上昇してしまう。

また、ディスプレイが軽く傷ついて画面が見えなくなってしまうと、正しく情報を処理することができず、ミスや事故の原因にもなってしまいかねない。

そんなヘビーデューティな現場に従事する人に向けて開発されたのが「Atom XL」で、スマホとしての堅牢性と機能性を備えているだけでなく、トランシーバー機能によって、作業員同士の信頼性の高いコミュニケーションも可能となっている。

スマホ兼トランシーバーのAtom XL

Atom XLの大きな特徴となっているのが、DMRトランシーバー機能である。DMR(Digital Mobile Radio)はヨーロッパやアメリカで採用されている、新しい無線通信規格の一つで、遠距離通信とクリアな送受信を可能にする、信頼性の高い無線技術だ。

Atom XLはDMRトランシーバー機能を備え、電話回線やインターネット回線がなくとも、周波数の合う受信機が通信範囲にあれば、ラジオ回線を通じてコミュニケーションをとることができる。

電話回線の通じない山奥や地下での作業など、極端な環境で仕事に従事する人にとっては欠かせないトランシーバーだが、スマホとトランシーバーの両方を用いる必要があったため、従来の運用方法では少し所持品がかさばってしまう点が懸念されていた。

DMRトランシーバー機能を備えるヘビーデューティスマホ「Atom XL」

しかしAtom XLを仕事用として運用すれば、スマホとトランシーバーの両方を一台で扱うことができるようになるため、身の回りの整頓が格段に楽になることが期待できる。

また、Atom XLはトランシーバーとしての性能も優秀で、周囲8キロ以内の送受信機と通信が可能となっている。海上や山中、回線が混雑しやすい都会の中でのコミュニケーションなど、あらゆるシチュエーションでの活躍が期待できるだろう。

高性能なスマホの側面も持ち合わせる

スクリーンは4インチと通常のスマホ並みの大きさを有しており、タッチ面積が少ないということで利便性が損なわれる心配はない。また、IP68規格の防水、防塵機能を備えているので、多少の汚れではパフォーマンスに影響が出る心配もないだろう。

本体部分もフレームが厚めかつラバーを採用した仕様になっているので、多少の衝撃には十分に耐えられるほか、ゴム製ということで、誤って滑り落としてしまう心配もない。不安定な現場でも、安心して使用することができるはずだ。

Atom XLは通常のスマートフォンとしても優秀で、Android10を採用した、高性能アンドロイドスマホとして運用が可能だ。背面には4800万画素の高性能カメラも搭載しているので、しっかりと写真を楽しむこともできる。

通常のスマホではたどり着けないような場所の美しい写真や、リサーチ業務にも十分に活用できる表現力を持っているので、カメラを別途持っていく必要も無くなるだろう。

DMRトランシーバー機能を備えるヘビーデューティスマホ「Atom XL」

SIMカードはダブルで挿入しておくことができ、グローバルLTEにも対応しているため、世界中の各地域を転々とする、アクティブなライフスタイルにも対応が可能だ。

各地でリサーチや取材を続ける、研究者やジャーナリストにも進めたいスマホと言えるだろう。

Atom XLは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり209ドルでの購入が可能となっている。地域限定の発送となっているため、対応地域をしっかりと確認しておきたい。