素早く、コンパクトなスキャンを可能にするブックスキャナー「xcanex」

本のデジタル化が進んでいる今、読書をラップトップやタブレット、スマホで済ませたいという人は当たり前になってきている

同時に、従来の紙の本をデジタルデータに変換してしまう動きも見られるようになってきており、多くの人が紙媒体のデジタル化によって、貴重な本や手に入りにくい書類などを気軽に共有できるように望んでいる動きも見られる。

そんな時に役立つのがブックスキャナーの存在だが、大量の本を日常的にデジタルデータに変換するとなると、それなりの時間と手間をかけなければいけない。「xcanex」はそんなスキャニングの手間を大きく削減し、クオリティの高いデジタルデータに変換することを手助けしてくれるプロダクトだ。

素早く、コンパクトなスキャンを可能にするブックスキャナー「xcanex」

手軽に使えるブックスキャナー

ブックスキャナーは前から手軽に手に入るようになっているデバイスの一つであるが、その機能性については課題を抱えているケースも多かったものだ。たとえばスキャナーとはいえ単純にページの写真を撮影するだけで、その解像度に何があったり、うまくページとして認識されず、ページはしのシミや折れがまとめて表現されてしまうことは少なくなかった。

あるいは、そもそも本にスキャナーを密着させてスキャンを行わなければならず、本そのものの汚れや傷の原因にもなっていたりする。特にデジタル化によって情報の保存を急がなければならない古書などは、そういったスキャンによるダメージに敏感になってしまっているため、スキャンを行いたくてもできないというケースも見られた。

xcanexはそういったトラブルを解決してくれる性能を持ったスキャナーで、まずはスキャン対象を自動的に認識し、スキャンを本に触れることなく勝手に行ってくれるよう設計されている。

プリンターのようにページをめくりながらスキャンボタンを押すのはかなり手間のかかる作業だが、xcanexであればただページをめくるだけでスキャンを進めていくことができるので、時間短縮にも大いに役立つことだろう。

また、xcanexのスキャン速度も非常にはやく、数秒の間にスタンバイとスキャンの両方を完了させてしまうことができる。余計な時間を短縮できるのもxcanexの魅力だ。

多機能で持ち運びも簡単

撮影に際して、xcanexはアンビエントライト効果でページを白く明るく表示してくれる。光量が
足りないとページが暗くなり、文字を読むことが難しくなってしまうものだが、xcanexであれば十二分な光量でスキャンを行うため、たとえスキャナと本の距離が開いていても、しっかりと文字が読めるよう調節してくれる。

本をスキャンする上で厄介なのが、ページの分厚い本ほど見開きに傾斜が生まれてしまい、文字や図を読むのが難しくなってしまう問題だ。

スキャンデータ上では一枚のテキストとして扱われるため、こういった傾斜は取り扱いに苦慮してしまうこともあるものだが、xcanexであれば自動的にこの傾斜を修正し、平面的な一枚のテキストデータとして扱うようにすることができる。

ユーザー側で特別な操作をする必要もないため、作業効率も高まることは間違いない。何より、本を傷つけることなく平らにスキャンを行えるのは大きな魅力の一つと言えるだろう。

逆に、本をスキャンする際に見開きを開こうとすると、閉じる力が強くてそのままでは開いておけない本も少なくない。

そういった際には指やページホルダーを使って本を押さえておく必要があるのだが、xcanexはそういった指などの余計なオブジェクトを認識し、自動的に削除する機能を備えているのも特徴だ。純粋な本の情報のみを収集できるのが、このデバイスの魅力である。

そして何より、xcanexは非常にコンパクトな設計となっている。ラップトップに装着して運用することができるだけでなく、そのまま折りたたんでカバンなどに入れて持ち運ぶことも容易だ。

室内、外出先を問わず同じパフォーマンスで運用ができるのは、xcanexの強みの一つである。

xcanexは現在Kickstarterで注文を受け付けており、188ドルの出資で本体を一台購入することができる。