USB-CとLightningに対応したフラッシュドライブ「iKlips C」

テクノロジーの歴史は、いわば記憶媒体の進歩の歴史とも言える。コンピューターテクノロジーが主流となった今では、少しでも小さなハードで多くのデータを格納しておけるものが求められているが、現在は次世代の端子に対応する記憶媒体の存在が求められている。

例えばUSBメモリーは、数年前であれば活躍していた記憶媒体の1つだが、今ではクラウドストレージなどが登場したことにより、その使用機会は大きく減少している。

「iKlips C」はそんな新しい世代のIT時代に向けて誕生したフラッシュドライブで、USB-CとLightningに直接挿入できるのが何よりの特徴だ。

USB-CとLightningに対応したフラッシュドライブ「iKlips C」

最新のアダプタにも柔軟に対応

USBストレージがあまり使われなくなった理由の1つに、スマホやタブレットの普及が背景に考えられる。今やスマホやタブレットといった新しいスマートデバイスは、業務用のラップトップやデスクトップよりも性能が高いことも珍しくなく、スマホ一台であらゆる業務をこなしてしまうことも難しくない。

ただ、難点となるのが従来の周辺機器との互換性である。これまでのオフィス用品やPC用品は、ラップトップやデスクトップでの運用を想定した作りとなっているため、スマホやタブレット向けの外部周辺機器を用意するには工夫が必要だった。

USB-CとLightningに対応したフラッシュドライブ「iKlips C」

その過程の中で、次第にUSBストレージもあまり必要とされなくなりつつある。スマホやタブレットは、いわゆる従来のUSB-Aタイプの端子には対応していないため、直接ストレージを本体に差し込むことはできないのである。

スマホなどでUSBストレージ内のデータを呼び出すためには専用のアダプタなどを用意する必要があるが、最近ではラップトップでもUSBが使えないケースも見られ始めている。Macbookなどの薄型のラップトップとなると、USB端子を用意するための厚さを確保することが難しいためだ。

そのため、現在はUSB-CやLightning端子など、従来のUSBよりも小さく、新しい共通端子が採用され始めている。これらはスマホやタブレットにも搭載されている端子で、汎用性が高いことから重宝されているのだが、iKlips Cはこれらの端子に対応するフラッシュドライブとなっている。

Lightning規格は今やApple製品とは切っても切れない端子で、iPhoneからiPad、Macbookまで、あらゆるハードウェアにおいて活躍する便利なモデルだ。

また、USB-CもAndroid系のスマホやタブレットはもちろんのこと、ラップトップの充電などにも採用されているため、こちらも非常に汎用性が高い。

安心安全のデータ共有を実現

iKlips Cはどちらの端子にも対応しており、必要に応じて切り替えながら使用することが可能だ。
iPhoneとAndroidケータイなど、いつも自分と相手のスマホの規格が同じであるとは限らない。そこでiKlips Cを使用することで、大容量のデータでも気軽にやり取りをすることが可能だ。

USB-CとLightningに対応したフラッシュドライブ「iKlips C」

スマホは便利な反面、その本体サイズの小ささ故、あまり大きなストレージを確保できているとは限らない。ましてアプリや音楽、写真など、他の用事で使用するデータの大きさがかさむことになるため、大容量のデータはBluetoothなどでは送受信が難しいことも多いのである。

また、クラウドストレージもインターネット経由で好きなだけデータのやり取りを行うことができる反面、大容量のデータとなるとダウンロードとアップロードに時間がかかるため、早急なやり取りには適していない。

さらに、データ容量が大きくなってしまうと、クラウド上のストレージにも負荷がかかり、現在のプランでは容量オーバーということにもなりかねないため、やはり早急な対応には向いていないことがわかる。

iKlips Cのようにやや古典的なハードウェア頼りのデータのやり取りは、こういった場面で活躍することが考えられるだろう。

iKlips Cは現在Kickstarterで注文を受け付けており、128GBのモデルは一台当たり59ドル、256GBのモデルは89ドルで購入が可能だ。