脳波のモニタリングで安定したパフォーマンスを実現「Smart brain training device」

マインドフルネスという言葉を聞く機会が増えたように、近年は人間のパフォーマンスの良し悪しには、精神状態の良し悪しが大きく影響していることに注目が集まっている。

メンタルは体のコンディションとは異なり、些細なことで大きくその状態が変動することもあるため、非常に繊細なケアが必要である。

そして同時に、メンタルは身体の筋肉の付き方などと同様に、見た目で状態の変化を判断できるものではないため、客観的にそのことを理解するためには、第三者や何らかのデバイスなどを利用することが求められるものだ。

「Smart brain training device」は脳波を測定し、毎日のフィットネスや生活の大きな助けとなる可能性を秘めたプロダクトとなっている。

脳波のモニタリングで安定したパフォーマンスを実現「Smart brain training device」

メンタルヘルスと脳波の関係への注目

心の微妙な変化をリアルタイムで追う場合、直接その状態を数値化することはできないため、心拍数や血圧などから、その人の状態を確認するという手法が一般的である。

そして、もう一つ心の状態を特定するのに役立つのが脳波で、これを気軽にモニタリングできるように開発されているのがSmart brain training deviceだ。

このシステムは、手で握るデバイスと、頭に装着するヘッドセットの二つを合わせて使うことにより、効果を発揮する。二つのセンサーを通じて正確に脳波を測定し、一挙一動との組み合わせで個人の精神状態を確認するという仕組みだ。

脳波は性別や年齢、教育レベルなどを問わず、精神的な安定を獲得する上で非常に重要な役割を果たす。集中力が続かないという人や、リラクゼーションを求めている人にとっては、それらを克服する上で大きな指標となってくれるはずだ。

脳波のモニタリングで安定したパフォーマンスを実現「Smart brain training device」

身近なものでいえば、例えばハンドスピナーの存在は、そういった精神的な安定感と集中力の増加には役立つとされている。これらを扱っている時、人間の脳の中ではどのようなことが起こっているのかをしっかりとモニタリングしてくれるのが、Smart brain training deviceでもあるのだ。

ニューロフィードバック技術の応用

このデバイスを使う上で重要となるのが、ニューロフィードバックと呼ばれる技術である。ニューロフィードバックは、本来脳が自然に発する脳波に介入し、コンピューターや脳波計を用いて、理想とする脳波に調整してしまうというテクノロジーだ。

脳波の調整によって、精神的な安らぎを獲得したり、潜在的な音楽やスポーツの能力の向上を得られる可能性があることから、世界中の多くの分野で研究が進められているのである。

脳波は精神に大きな影響を与え、精神状態は身体のパフォーマンスに影響を与える。この点に注目してニューロフィードバックは研究が進められ、その恩恵にあずかろうと開発されているのがSmart brain training deviceというわけだ。

脳波モニタリングヘッドセットに合わせて使うのが、手で握って使うタイプのデバイスである。ここにライトアップ機能やバイブレーションによってシグナルを伝えるツールを搭載することで、脳波の変動をユーザーにしっかりと伝えてくれる仕組みとなっている。

現在は手で握って使うタイプのプロトタイプが使用されているが、今後はリストバンドやスマートウォッチなど、ウェアラブルデバイスに置き換わっていくという計画も用意されている。

手で握るとなると、運動をするにしてもそのパフォーマンスが片手に制限されてしまうため、思ったような使い方をすることはできない。しかし腕につけるだけで正確なモニタリングが行え、その変化を知ることができるようになれば、汎用性は一段と向上することになるはずだ。

モニタリングしているデータはWi-Fiを通じてPCからも確認することができるため、その変動のチェックを自分で、あるいは第三者に行ってもらうことも可能になっている。

Smart brain training deviceは現在Kickstarterで出資者を受け付けており、100ドルの出資でユニットを一式購入することが可能だ。