卓上でどこでもいつでも使えるロボットアーム「GLUON」

スマホのような高性能なコンピューターが、今や日常生活には欠かせないハイテクデバイスとなっているが、一昔前を考えるとまるでありえない進化であると言えるだろう。

テクノロジーは人間の想像を超える働きをしてくれるが、人工知能の発達やIoTなど、この先の時代においても近いうちに今では考えられない技術が当たり前となっているかもしれない。

その1つの技術としてあげられるのがロボットの存在だが、現在は家庭用のロボットも一般家庭で活躍する様子も見られ、スマートスピーカーやルンバのといったものはすでにポピュラーになっていると言える。

「GLUON」もまた家庭や個人ように誕生したロボットの1つだが、これは産業用に導入されてきたロボットアームを家庭用サイズに縮小し、汎用性を向上させた、次世代のお手伝いロボットとして活躍してくれるようだ。

家庭用に誕生した汎用ロボットアーム

ロボットアームといえば、主に製造業などで導入されてきた比較的シンプルなタイプのロボットで、あらかじめプログラムされた通りにルーティーンをこなすことができるということで、ライン工場の流れ作業などでは大きく貢献してきた。

ロボットアームは本体そのものが細長いこともあり、一台では単純作業しかできないところを、複数台を同時に運用することも容易であるため、工場などに大量導入する上でも高いコストパフォーマンスを発揮してきたものだが、GLUONはそれを家庭用に落とし込んだロボットアームとなっている。

大きさは工業用のものと比較すると非常にコンパクトで、通常のテーブルの上などに気軽に設置できるほどの大きさだ。とはいえ可動範囲は見た目以上に広く、最大で421ミリほどまでアームを伸ばすことができる。

卓上でどこでもいつでも使えるロボットアーム「GLUON」

本体重量は2.5キロほどだが、アームはカーボンファイバー制となっているので、その剛性はまさにプロフェッショナル級となっている。

先端に重いアームを接続させたり、何か重いものを掴むといった場合でも、本体重量がそこそこあるために水平にアームを伸ばしてもバランスを崩してしまう心配はなく、ましてアーム部分が歪んだり折れてしまったりする心配はないだろう。

最大で1キロ程度のものであれば十分にパフォーマンスを発揮することができるため、この大きさにしては相当にパワフルな性能を秘めていることがわかる。

また、GLUONはモジュラー方式を本体パーツに採用しているため、用途に応じて先端部分に取り付けるパーツを自由に付け替えたり、本体部分のカスタマイズも容易に行うことができる。

先端は通常のアームだけでなく、スマホ用スタンドや3Dプリンター、レーザー彫刻機、通常のサインペン、ラバーカップなど、様々なアクセサリーを装着することができる。

これらはあくまで一例であり、他にも様々なアクセサリーを装着して、自分だけのオリジナルなロボットアームを作ることができるのは、GLUONの大きな魅力の1つと言えるだろう。

屋外に持ち出して使用する場合は、Go Proなどと組み合わせるとカメラマンロボットとして活躍してくれたり、スタビライザーとして安定した撮影をサポートしてくれる存在にもなってくれるだろう。

初心者向けのチュートリアルモードも存在

GLUONは実践の現場で活躍してくれることはもちろんだが、初心者やエンジニアを志す人に向けたティーチングモードも搭載している。

単にロボットアームとしての役割を果たすだけでなく、トルクコントロールや重力の制御、衝撃補正、衝撃の検知システムなど、ロボットアームに求められるあらゆる機能に注目して、それらを単体で心ゆくまで観察し、実際に色々と試してみることもできる。

卓上でどこでもいつでも使えるロボットアーム「GLUON」

当たり前だが、一般的な家庭にロボットアームが存在するということは稀なケースであるため、なかなか使い方がわからないという人も少なくない。GLUONは初めて家庭にロボットを導入するという場合でも、安心して使い始めることができるよう設計されているのだ。

GLUONは現在Kickstarterで注文を受け付けており、99ドルで本体を一台購入することができる。