ゲームで学べるサイバーセキュリティ「Hacktory」
あるいはサイバー戦争に見られるように、もはや国家間の戦争もインターネットを通じて行われるというケースも想定されるようになっている。現に日本も重大なサイバー攻撃を受けてしまえば、事実上国家の機能は停止してしまうと言われていることから、早急なサイバーセキュリティの強化が叫ばれているのである。
そのようなサイバーセキュリティに関する造詣を深めていくためには、効果的にセキュリティを学習できるソフトや教材の存在も不可欠だ。「Hacktory」は単にサイバーセキュリティに関する知識を学べるだけでなく、ゲーム化することで高いモチベーションを維持しながら学習を進めていくことができるプロダクトになっている。
モチベーション維持に活躍する学習プラン
サイバーセキュリティを学ぶ上で必要なのは、セオリーを理解し、実践的にタスクをこなしていくことができるかというスキル、そしてその習熟度を評価するアセスメントシステムだ。
ただ本を読んでいるだけではこれらの技術を身につけることはできず、実際のサイバー攻撃などに対してリアルタイムで対処する経験を身につけていかなければ、正しい対応能力を獲得することができない。
Hacktoryではこれらの3要素をしっかりと抑えた学習を進めていくことができるだけでなく、自分がどの程度の習熟度で、何を学ぶ必要があるのかを確実に理解しながら進めていくことができる。サイバーセキュリティの練度はいざインシデントがおこってみなければわからないこともあるものだが、Hacktoryであれば仮想的に今の立ち位置を理解する手助けも行なってくれるのだ。
HacktoryはPCにインストールして利用するのではなく、ブラウザベースで利用することができるラーニングシステムを採用している。
これまでのインストールが必要なソフトウェアの場合、インストールそのものに時間がかかるだけでなく、そのPCでしか学習を進めることができなかったため、場合によっては効率的な学習を妨げる要因にもなっていた。
一方でブラウザで動作するHacktoryは、インターネット環境さえあればどこでもどのPCからでもアクセスし、学習を継続することができるため、カジュアルさでは高いスペックを備えていると言えるだろう。
高い性能を秘めたPCを用意する必要もないので、ユーザビリティという意味でも優れたサービスの提供方法だ。
レーティングと実績システムを活用可能
また、学習を継続していく上ではカリキュラムそのもののモチベーションを継続するための取り組みも必要になってくる。
ただの教材提供では学習者も次第にやる気を失っていってしまうため、自分を奮い立たせる必要も出てくるものだが、Hacktoryではアチーブメントやレーティングシステムを導入しているので、ハイスコアや実績解除を目指して学習を進めていくことが可能だ。
学習過程をこなしていくごとにスコア化され、特定のスキルを習得すれば実績が解除される。ある種のゲームのような形式でサイバーセキュリティを学ぶことができるので、あまり勉強そのものに興味がないという人でも、実績解除というモチベーションとともに進めていくことができるだろう。
これらのレーティングは自分で楽しむだけでなく、インターネットを通じて他のユーザーと比較したり、社内で競い合うことも可能になっている。一番早く特定の実績を解除したり、最もレートが高い社員にギフトを送るなど、このシステムを活用した新しい運用方法も生み出していくことができそうだ。
また、Hacktoryにはアシスタントとして、各アカウントにロボットが付与されている。彼らをうまく利用すれば、良いアドバイスを受けることも可能だろう。
Hacktoryは現在kickstarterで注文を受け付けており、25ドル以上の出資で1週間分のアクセスリワードを受けることが可能だ。