これからはペーパーレスで学習を「SMARTbook Prototype」
ラップトップやタブレットが安価になったことで、多人数教育の現場でも昔よりはるかにコンピューターを導入しやすくなり、公立の学校でも試験的に行われているケースも見られるが、一方で従来型の紙を使った教育の重要性や、利点も尊重するべきだという声も上がっている。
デジタルとアナログの両方の利点をうまく活用することは難しいが、「SMARTbook Prototype」はそんな一挙両得を容易にしていくれるスマートデバイスとなっている。
ノートの使い勝手とデジタルの利便性を融合
SMARTbook PrototypeはA4サイズのノート型タブレットとなっており、一見すると通常のノートブックのような見た目になっている。
しかし実際に開いてみるとA4サイズのスクリーンが2つ備えられたタブレットが備えられ、専用のペンシルを使って書き込みを行うことができる。つまり使い勝手としては従来のノートと変わりはないが、実際にはデジタル情報のインプットとアウトプットをSMARTbook Prototypeを通じて行うことができるというわけだ。
SMARTbook Prototypeを利用することで、1つにノートをとるのに紙を使う必要が全くなくなることが利点としてあげられる。これまでの紙のノートであれば、使用する毎に買い換える必要があり、汚してしまったりするとそのページはもう使えなくなることもあったものだ。
一方でSMARTbook Prototypeの場合、ノートを買い換えなくとも実質無限に同じものを使い続けることができるため、非常に効率的だ。加えて科目毎にノートを取り替えたりする必要もなければ、内部で詳細にファイル分けを行うことができるので、細かく目次をノート毎に作る必要も無くなってしまう。
付箋などの消耗品を購入したり、毎日重いカバンを背負って登下校する必要もなくなるため、経済的にも体力的にも負担を大きく軽減することができるはずだ。
これまでにない教育のあり方も実現可能
紙のノートに比べてリッチなノートテイキングができるのも、SMARTbook Prototypeの特徴である。これまでは文字や絵、写真でしか情報を記録することができなかったが、ノート型デバイスにこれが置き換わったことで、動画やGIF、音声など、視覚情報以上のコンテンツを1つのページに内包しておくこともできる。
情報の質として充実するだけでなく、楽しく学ぶモチベーションを生むという意味でも、非常に大きな効果が期待できるだろう。
あるいは授業中のノートの書き取りや資料の配布も同様である。タイピングであれば通常の書き取りに比べてその綺麗さやスピードに個人差が出づらく、理想的なスピードで授業を進行させることができる。
また、資料の配布も各自でダウンロードする方式に変えてしまえば、大量のプリントアウトの必要もなくなるため、大量の余剰を産んだり、プリントアウトにかかる時間を削減することも可能になる。授業を受ける側としても配布時間を短縮したり、配布物をなくしたりする心配もなくなるので、非常に効果的な手法と言えるだろう。
あわせて、保護者や教師の立場からも、SMARTbook Prototypeを用いて子どもたちの学習状況をしっかりと管理することができる。例えばデバイスを通じて宿題を提供したり、提出もそこから行えるよう設定することが可能だ。あるいはテストなどの採点をデバイス上で行い、直接生徒へ送信し、プライバシーなどを守りながらアドバイスを提供することもできる。
保護者は子どもの宿題や学習の進捗状況を管理画面から閲覧し、きちんと課題をこなしているかを確認することができる。いちいち子どもに宿題をやったかどうかを尋ねるのは両者にとって煩わしいことに違いないが、このデバイスがあれば不必要なストレスを互いに抱えてしまうリスクも小さくすることができるだろう。
SMARTbook Prototypeは現在Kickstarterで開発に協力してくれる出資者も募集中だ。